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骨髄線維症

骨髄線維症の基礎知識

骨髄線維症とは?

  • 骨髄は、血液細胞を作る造血幹細胞と、骨髄を支える梁の役割を果たす線維などで構成されている
    • この線維が異常に増えて造血幹細胞の居場所がなくなり、血液細胞が作れなくなる病気
  • 線維を増やす信号を過剰につくる異常な造血幹細胞が増えるのが原因
    • 造血幹細胞の遺伝子に異常が起こり発症すると考えられている
    • 患者の遺伝子に異常があるわけではない
  • 罹患率は人口10万人あたり0.5人
    • 日本には、700人前後の患者数
    • 比較的高齢者に多く、やや男性に多い

症状

  • 貧血によるだるさ、動悸、息切れ
  • 脾臓の腫れによる腹部の圧迫、膨満感、門脈圧亢進症
  • 出血傾向による皮下出血鼻血、歯肉出血

検査・診断

  • 血液検査
    • 血球の数を検査したり、実際に血球の形を顕微鏡で調べる
  • 骨髄検査
  • 腹部超音波検査CT検査で脾臓の大きさを測定する

治療

  • 根本的な治療法は現在確立されていない
    • 経口抗がん剤(メルファラン、ハイドロキシウレアなど)や輸血が症状に応じて選択される
    • 赤血球を増やす作用のあるメテノロンを使うことがある
  • その他、脾機能亢進症状に対しては脾摘を行うが、術後に血栓症や肝腫大が生じることがある
    • 必要があれば、放射線療法化学療法造血幹細胞移植を行う
  • 脾臓が大きくなって痛みが強い場合は、異常な造血幹細胞の異常な遺伝子(JAK変異)の働きを抑える分子標的薬(ルキソリチニブ)が有効なことがある
  • 診断がついてからの平均寿命は約10年
  • 5年生存率は70%、10年生存率は50%
  • 死因は感染症、出血、白血病(約10%が移行)など
  • 経過を不良にする要因は以下の通り
    • 貧血
    • 血小板減少
    • 白血球減少/増加
    • 幼弱な白血球(芽球)の増加
    • 男性
    • 高齢者 など




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