すぴろへーたかんせんしょう
スピロヘータ感染症(総論)
スピロヘータという特殊な細菌による感染症。梅毒やライム病などが含まれる
4人の医師がチェック
65回の改訂
最終更新: 2017.12.06
スピロヘータ感染症(総論)の基礎知識
POINT スピロヘータ感染症(総論)とは
スピロヘータという細菌による感染症の総称です。スピロヘータ感染症の例として、梅毒・ライム病・レプトスピラ病・回帰熱などがあります。症状は疾患によって異なりますが、発熱・全身倦怠感・関節痛などが起こりやすいです。 血液検査や細菌検査で診断します。治療には原因微生物に適した抗菌薬を用います。スピロヘータ感染症が心配な人や治療したい人は、感染症内科を受診して下さい。
スピロヘータ感染症(総論)について
スピロヘータ感染症(総論)に関連する治療薬
ペニシリン系抗菌薬
- 細菌の細胞壁合成を阻害し細菌に殺菌的に抗菌作用をあらわす薬
- 細胞壁という防御壁をもつ細菌はこれがないと生きることができない
- 細菌の細胞壁合成に深く関わるペニシリン結合タンパク質(PBP)というものがある
- 本剤は細菌のPBPに作用し細胞壁合成を阻害することで抗菌作用をあらわす
- 同じペニシリン系でも薬剤によって抗菌作用の範囲が大きく異なる場合がある
- 天然型ペニシリン、アミノペニシリン、緑膿菌に対して抗菌作用を有するペニシリンなどがある
テトラサイクリン系抗菌薬
- 細菌のタンパク質合成を阻害し細菌の増殖を抑えることで抗菌作用をあらわす薬
- 細菌の生命維持や増殖にはタンパク質合成が必要となる
- タンパク質合成はリボソームという器官で行われる
- 本剤は細菌のリボソームでのタンパク質合成を阻害し細菌の増殖を抑える
- 内服薬は薬剤の作用持続時間により(短い順に)短時間作用型、中等度作用型、長時間作用型に分けられる
- 他の種類の抗菌薬と比較した時の特徴
- ブルセラ症、ライム病などでは優先的に使用される薬剤
- ヘリコバクター・ピロリ感染での除菌治療で使用される場合もある(他の抗菌薬に耐性がある場合など)
- 熱帯熱マラリア予防などに使用する場合もある