ごうししょう
合指症
生まれつき、隣り合った指の一部または全てがくっついてしまっている状態
6人の医師がチェック 97回の改訂 最終更新: 2018.11.30

合指症の基礎知識

POINT 合指症とは

生まれつき隣り合った指の一部または全てがくっついてしまっている状態です。お腹の中での赤ちゃんはある時期まで、くっついています。発育とともに指の形になりますが、くっついてしまったまま離れないことがあります。手では中指と薬指がくっついていることが多く、足の指では内側から数えて2番目と3番目の指に多いとされています。合指症の場合、物がつかみにくいです。レントゲン検査によって指の骨や関節に異常がないかを調べます。指の謙を作ったり、皮膚を移植する必要があるので、合指症の人は手の手術を専門的に行える施設で治療を受けてください。

合指症について

  • 生まれつき、隣り合った指の一部または全てがくっついてしまっている状態
  • 一般に胎児の手は、お腹の中で最初は1つにくっついており、その一部に裂け目が生じることにより手指ができる
    • その分離が不十分な場合に、合指症が生じる
  • 人口1000~2000人に1人の割合で発症する
  • 手では、中指と環指(薬指)がくっついていることが多い
  • 足の指では、親指から数えて2番目と3番目の間に多い
  • 皮膚性合指と骨性合指にわけられる
    • 皮膚性合指:皮膚と筋肉だけがくっついている
    • 骨性合指:骨までくっついている

合指症の症状

  • 指が合わさってしまうことによる指の不自由
    • 特にものをつかみにくい

合指症の検査・診断

  • レントゲンX線写真)検査:指の軟部組織や骨の形を調べる
  • 他に生まれつきに持っている異常がないか調べることも重要

合指症の治療法

  • 子どもの手の手術をやっている専門科(形成外科や小児外科など)を受診し、手術ができるかどうか、また手術を行う時期について相談する
  • 合わさった指の分離および指の間の植皮術を行う
    • 植皮には鼠径部、くるぶしの外側、足の裏の皮膚を使用することが多い
    • 植皮を行った場合には、原則としてギプス固定は1週間、その後リハビリテーションを開始する
  • 腱移行(指の筋肉の腱を手術でつなぎなおすこと)や、関節を作る必要がある場合には2~3週間のギプス固定を行う
  • 皮膚の欠損範囲が大きく、術後に手指が拘縮する可能性が高い場合には、装具の装着を6か月程度継続する

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