医師たちがつくる病気事典メドレー

外傷性窒息

外傷性窒息の基礎知識

外傷性窒息とは?

  • 気道が詰まることではなく、胸が強く圧迫されることで呼吸ができなくなること
  • 重いものに下敷きになったり、胸を挟まれたりすることが原因で起こる
    • 例として、機械に挟まれる、階段で将棋倒しになる、土砂に埋まるなど

症状

  • 顔や首、目の点状の内出血
  • チアノーゼ:皮膚が紫色になる
  • 舌や唇が腫れる

検査・診断

  • 窒息そのものは、検査よりもけがをした現場の状況と症状から診断する
  • 他のケガがないかをレントゲンCTで確認する

治療

  • 圧迫を取り除いてから、出現している様々な症状に対して個別に治療を行う
  • 意識障害がある場合の応急処置方法
    • 気道確保
    • (必要に応じて)心臓マッサージや人工呼吸といった心肺蘇生

外傷性窒息の経過と病院探しのポイント

この病気かなと感じている方

外傷性窒息とは、胸が前後から強く圧迫されることによって呼吸ができなくなってしまう状態です。外傷性窒息に陥ったが現在は通常通りに呼吸ができている、ということであれば、ご自身で外科の病院を選んで、自力で受診する形で大丈夫です。しかしそれ以外の状況では実際のところ、救急車で搬送される場合がほとんどでしょう。救急隊は、近さや病院の専門性を考慮した上で、適切な病院を判断し案内してくれます。

外傷性窒息の診断は、現場の状況を聞いた上で診察によって行います。検査の目的は外傷性窒息の診断というよりも、その他のケガ(肋骨骨折外傷性気胸など)がないかを確認するためになります。

そのために必要な検査はレントゲンCTですが、国内の総合病院であればほとんどのところにレントゲンもCTもありますので、(心肺停止など重症の場合を除けば)診断という観点から特別な病院を選ばなければならないということはありません。

逆に、窒息によって心肺停止となっていた場合には、入院後(蘇生後)、心電図心エコー、血液検査、場合によっては頭部MRIなど様々な検査を行います。


この病気でお困りの方

窒息によって心肺停止状態になっていた場合には、心肺蘇生を行います。心肺蘇生が奏功して完全に意識を取り戻した場合は良いのですが、一命は取り留めたけれど意識が回復しない、生命の危機が続いている、というような場合には集中治療室での治療が必要です。

蘇生後のことを考えると、集中治療室があって救急科専門医のいる病院が望ましいと言えます。しかし、心肺停止の状態では病院を選ぶ余地がないため、近くの病院に行くしかありません。まずは心肺蘇生を成功させなければ何も始まりませんから、遠くの大病院よりも近くの病院の方が適切です。

外傷性窒息で後遺症が残ってしまった場合、長期間のリハビリテーションが必要となります。一命は取り留めたけれど意識がはっきりと回復しない、手足が十分に動かない、といったような場合です。急性期病院から回復期病院(リハビリ病院、療養型病院)に転院して、リハビリに専念することが多いです。

急性期病院にも一般的にリハビリの施設はついていますが、回復期病院の方がリハビリに専念しやすい環境が整っています。一緒にリハビリを行うことになるのは理学療法士、作業療法士、言語聴覚士といったスタッフです。患者さん一人あたりのスタッフ数や、リハビリ設備(リハビリ室や器具)の充実度といったところが病院を選ぶ上で参考になります。リハビリの回数が1日1回なのか、それとも午前と午後で2回あるのか、土日はどうかといった点は、回復期の病院を選ぶ上でのポイントとなります。





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