しんいんせいひんにょう
心因性頻尿
精神的(心理的)な問題によって生じる頻尿のこと
7人の医師がチェック 76回の改訂 最終更新: 2022.02.07

心因性頻尿の基礎知識

POINT 心因性頻尿とは

緊張や不安などの心理的な問題が原因で排尿の回数が多くなることです。昼間の排尿回数が多くなりますが、就寝中は頻尿の訴えはないことが多いです。頻尿は他の病気でも起こるので、他の病気の可能性を否定することが心因性頻尿の診断になります。排尿の回数や時間を記録する排尿日誌をつけることかが治療のスタートです。排尿日誌をつけて、診察を繰り返し受けることで改善する人が多いのですが、改善しない場合は飲み薬などを使います。それでも排尿に対する不安が強い場合には心療内科精神科を受診してカウンセリングや飲み薬で治療することもあります。心因性頻尿が心配な場合は泌尿器科を受診して詳しく調べてもらうようにしてください。

心因性頻尿について

  • 精神的(心理的)な原因で生じる頻尿のこと
  • 緊張、不安、ストレスなどが主な原因
  • 女性に多い
    • 小学生から大人まで年齢層は幅広い
  • 心因性頻尿には、排尿の働きに関連する神経や尿道などに病気がないことが条件としてあげられる

心因性頻尿の症状

  • 頻尿
  • 下腹部の圧迫感や、関連して胃腸が痛むなどの症状が出ることもある

心因性頻尿の検査・診断

  • 尿検査
    • 尿の中に赤血球白血球が現れていないかの確認
    • 心因性頻尿は、尿検査では異常を表さないことが多い
  • 排尿を行っているタイミングと回数を記録(排尿日誌)して排尿パターンを調べる
  • リラックスしている時や寝ている時には症状が出ないことを確認する
  • 他に頻尿になる病気が隠れていないことを確認する
  • 頻尿の原因になる病気

心因性頻尿の治療法

  • 排尿日誌
    • 排尿した時間を記録する
    • 排尿パターンを客観視でき、日誌の記述だけで症状が改善することがある
  • 心理療法
    • 不安や緊張を感じること、ストレスとなっている原因を対話の中で探していき、原因となっていることを整理して、解消させていく
    • 人間関係などの原因を整理し、不安や緊張を感じることやストレスを解消できるような環境づくりをすることが必要
  • リラクゼーション法
    • 深呼吸をして体の力を抜く訓練をする
  • 薬物療法
    • 抗コリン薬、平滑筋弛緩薬(膀胱の収縮を抑える)
    • 原因に強い精神的な問題がある場合、抗不安薬自律神経調整薬、抗うつ薬などを使うことがある

心因性頻尿の経過と病院探しのポイント

心因性頻尿が心配な方

心因性頻尿が心配な人は、まず泌尿器科を受診することをお勧めします。なぜならば頻尿の原因は多くあり、心因性頻尿と診断するには他の病気の可能性を否定しなければならないからです。他の病気はいくつか検査が必要で、泌尿器科で受けられます。心因性頻尿の治療は、泌尿器科で開始し、必要に応じて心療内科や精神科などと協力して行います。

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