がいしょうせいししんけいしょう
外傷性視神経症
けがによる骨折によって視神経管が狭くなったることが原因で、その中の視神経が圧迫されることによる視力や視野の障害
4人の医師がチェック 76回の改訂 最終更新: 2018.10.16

外傷性視神経症の基礎知識

POINT 外傷性視神経症とは

骨折によって視神経が通る視神経管が狭くなって視神経が圧迫されることによる視力や視野の障害のことです。主な症状は視力の低下や視野の欠損です。外傷性視神経症が疑われる人には視力検査や眼底検査、瞳孔反応検査などが行われて詳しく調べられます。骨折している場合には手術を行い狭くなった視神経管を広げます。骨折していない場合にはむくみを取る薬(浸透圧利尿剤やステロイド薬)を用いて治療をします。外傷性視神経症が疑わしい場合には眼科や救急科を受診してください。

外傷性視神経症について

  • けがによる骨折によって視神経管が狭くなったることが原因で、その中の視神経が圧迫されることによる視力や視野の障害
  • 眉毛の外側からおでこにかけてのけがが原因になりやすい
    • けがによる骨折が視神経を圧迫する
    • けがによって血腫(血の塊)ができて、視神経を圧迫する
    • けがの衝撃によって視神経線維の血管原性浮腫(神経線維がむくむ)や循環が悪くなる

外傷性視神経症の症状

  • 主な症状
    • 眉毛の部分の打撲傷(打ち身)
    • 視力低下
    • 視力低下は両側に著しく起こることが多い
    • 視野障害
      • 上半分や下半分が見えないといった障害の出方が多い

外傷性視神経症の検査・診断

  • 瞳孔反応検査:眼に光を当てて瞳孔(目のレンズ)の反応を調べる
  • 視力検査:視力、視野を調べる
  • 眼底検査:目の中の状態を調べる
  • 頭部CT検査:骨折や血腫(血のかたまり)の有無を調べる

外傷性視神経症の治療法

  • 骨折している場合:手術で視神経が通る管を広げる
    • 視神経管開放手術
  • 骨折していない場合:視神経線維のむくみを軽減させる
    • 浸透圧利尿薬の点滴:全身の水分を減らす
    • ステロイド薬の点滴:炎症を抑える
  • 視神経の保護
    • ビタミンB12製剤(メチコバールなど)

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