ふくじんがん
副腎がん
副腎という腎臓の上にありホルモンを分泌する臓器にできたがん
8人の医師がチェック 90回の改訂 最終更新: 2022.07.21

副腎がんの基礎知識

POINT 副腎がんとは

副腎に発生する悪性腫瘍です。副腎は腎臓に接した位置にある臓器で、さまざまなホルモンを出す働きがあります。副腎がんは100万人に2人の割合で発生すると言われているかなりまれな病気です。無症状で発見されることもありますが、腹痛やお腹の張りなどが見つかることもありますし、ホルモンの異常分泌によって高血圧や高血糖、筋力の低下などの症状で見つかることもあります。副腎がんが疑われる場合には画像検査(腹部CT検査、腹部MRI検査など)や血液検査などが行なわれます。転移がなければ手術をしてがんを取り除きますが、転移がある場合は薬物療法が行なわれます。副腎がんの疑いがある場合には泌尿器科で検査や治療が行なわれます。

副腎がんについて

  • 様々なホルモンを分泌する副腎という臓器にできたがん
    • 副腎は腎臓の上にあり、体内の重要なホルモンを分泌する
    • 副腎は分泌量を調節するなどの重要な働きも担っている
  • 人口100万人あたり2人
    • 10歳前後と、40-50代に多い
    • 女性は男性の1.5-3倍なりやすい

副腎がんの症状

  • 主な症状
    • 腹痛
    • お腹の張り
    • 副腎で作られるホルモンが過剰に増える
      • 高血圧
      • 高血糖
      • 筋力低下
      • 肥満

副腎がんの検査・診断

  • 血液検査:副腎のホルモンの量を調べる
  • 尿検査:副腎機能を調べる
  • 腹部CT検査腫瘍がん)の大きさや位置を調べる
  • MRI検査:腫瘍(がん)の大きさや位置を詳しく調べる

副腎がんの治療法

  • 主な治療
    • 手術:副腎を切り取る
    • 手術が不可能な場合は薬物療法
      • 副腎皮質ホルモンの産生を抑える薬(ミトタン)を用いることがある
  • 症状が乏しくいため、発見された段階でかなりがんが進行している場合が多く予後は悪い
  • 早期の段階で発見されれば完治も望める