だえきせんしゅよう
唾液腺腫瘍
唾液をつくる場所(唾液腺)にできた腫瘍。良性腫瘍であることが多い。
7人の医師がチェック
101回の改訂
最終更新: 2017.12.06
唾液腺腫瘍の基礎知識
POINT 唾液腺腫瘍とは
唾液腺は唾液を作る臓器で、耳の下にある耳下腺、顎の下にある顎下腺、舌の裏にある舌下腺があります。唾液腺にできた腫瘍を唾液腺腫瘍とよび、耳下腺腫瘍が最多です。耳下腺腫瘍は8割が良性ですが、顎下腺腫瘍は良性が半分、舌下腺では悪性が主です。症状は唾液腺のしこりです。しこりが急に大きくなったり、痛みがでたり、顔の筋肉に麻痺がでた時には、唾液腺がんを疑います。診断はMRI検査と、超音波検査で腫瘍に針をさして細胞をとり、顕微鏡でみる検査(穿刺吸引細胞診)を併用して行います。唾液腺がんが疑われた場合はCT検査やPET-CT検査で転移の有無を調べます。治療は手術での摘出が基本となりますが、診断によっては、手術はせずに、大きさの経過をみる場合もあります。
唾液腺腫瘍について
- 唾液腺(唾液を作る細胞の集まり)にできた
腫瘍 - 耳下腺(耳の前下方にある唾液腺)にできることが多い
- 顎下腺、舌下腺の順で続く
- 30-60歳に多くみられる
- 腫瘍には
良性 と悪性があり、約8割は良性腫瘍
唾液腺腫瘍の症状
唾液腺腫瘍の検査・診断
- 画像検査:
腫瘍 の状態を調べる超音波検査 :腫瘍の有無や形態を調べる頭部CT検査 :腫瘍の大きさや位置を調べる頭部MRI 検査:腫瘍の大きさや位置を詳しく調べる
細胞診 :腫瘍に針を刺してその中の細胞を顕微鏡で観察し、悪性かどうか調べる
唾液腺腫瘍の治療法
- 基本的には手術で
腫瘍 を取り除く - 再発や悪性化を防ぐため、早い段階で手術をすることが必要