ひょうはくざいごいん
漂白剤誤飲
酸性やアルカリ性の強いトイレ・パイプ洗浄剤の誤飲などにより、口やのど、食道、胃などの粘膜や筋肉が損傷を受けた状態
10人の医師がチェック 127回の改訂 最終更新: 2018.10.11

Beta 漂白剤誤飲についての医師コメント

洗浄剤を飲み込んだ、というトラブルに対しては、インターネットでも様々な対処法が見つかります。
どのような対処法を行うにしても、自信がなければ行わず、医療機関を受診することが最善の選択です。
また診察だけで薬剤を特定することは困難なので、可能な限り容器など、薬剤の成分がわかるものを持って受診しましょう。


匿名協力医師
患者さんへのメッセージ
2015.03.01

80歳男性、認知症。台所に置いていた漂白剤入り洗剤を誤って飲み込んだ。家族が持参した容器から、アルカリ性洗浄剤であることが判明した。強アルカリのために口唇から喉にかけて、強い発赤と腫脹が生じていた。
消化管障害が起きていることが予想されたため、口からは食物や水を入れず、点滴で必要な水分を管理する方針として、入院させた。
喉の腫れは強かったが、閉塞するほどでは無かったので、気管挿管・人工呼吸器管理は行わなかった。
入院して2日目に胃カメラ検査を行ったところ、食道までは粘膜の損傷が認められたが、胃から先には明らかな障害は無かった。消化管には穴も開いていなかった。
点滴による管理を継続し、1週間程度の入院期間の後に食事を再開した。
喉の障害のために、通常の食事を飲み込むことが困難となり、今後の栄養は流動食で行うことにして退院。


匿名協力医師
実際の治療例
2015.03.01