あみのさんたいしゃいじょう
アミノ酸代謝異常(総論)
アミノ酸の合成と分解に、生まれつき異常がある先天性の病気の総称
11人の医師がチェック 117回の改訂 最終更新: 2019.01.28

Beta アミノ酸代謝異常(総論)についての医師コメント

アミノ酸とはヒトの体を作る構成物です。アミノ酸がたくさん結合したものがタンパク質であり、このタンパク質が体を作ったり、体の中の機能を担当したりします。
体に必要なアミノ酸は20種類ですが、この中で9種類は食事から取る必要があり、これらを必須アミノ酸と呼んできます。
アミノ酸代謝異常はこれらの必須アミノ酸をうまく分解できないことで起こります。フェニルアラニンが分解できないとフェニルケトン尿症、バリン・ロイシン・イソロイシンが分解できないとメープルシロップ尿症、メチオニンが分解できないとホモシスチン尿症というふうになります。これらの病気は分解される途中の物質がたまりすぎることで悪さをするので、このような代謝できないアミノ酸をできるだけ摂取しないようにすることで治療します。乳児期は特別なミルクを飲んで、離乳期以降はアミノ酸の量を制限した食事を考えて生活できます。
これらの病気は新生児期からの治療が大事なので、新生児マススクリーニングという新生児期に日本中の子供がやる採血でスクリーニングを行っています。


匿名協力医師
病気や薬の豆知識
2016.08.12