あっぱくせいししんけいしょう
圧迫性視神経症
視神経(眼の神経)が圧迫されたことによって、視力や視野に障害が起こった状態
3人の医師がチェック 74回の改訂 最終更新: 2018.10.17

圧迫性視神経症の基礎知識

POINT 圧迫性視神経症とは

視神経が圧迫されることによって、視力や視野に障害が現れる病気のことです。目の周りの腫瘍や動脈瘤、甲状腺機能亢進症による筋肉の腫大など原因はさまざまです。光に目を当てて瞳孔の反応に左右で差があるかを見ることが重要です。神経の圧迫の有無を見るために、CT検査やMRI検査、脳血管造影検査などが行われます。原因となっている病気を治療すると、症状の改善が期待できます。圧迫性視神経症の人は眼科や耳鼻科、脳神経外科など原因となっている病気を扱う診療科で検査や治療が行われます。

圧迫性視神経症について

  • 視神経(眼の神経)が圧迫されたことによって、視力障害や視野障害が起こった状態
  • 主な原因
    • 視神経が頭蓋骨の中で何らかの物体(筋肉、腫瘍、血管など)により圧迫を受ける
  • 原因になりうる疾患
    • 眼窩内の腫瘍
    • 甲状腺機能亢進症による外眼筋の腫大
    • 副鼻腔内の腫瘍
    • 頭蓋内腫瘍
    • 未破裂動脈瘤
    • 内頚動脈硬化

圧迫性視神経症の症状

  • 視力、視野障害
    • 症状は数か月にわたりゆっくりと進行する
    • ほとんどは片眼だけの症状で、痛みはない
    • ただし、副鼻腔の腫瘍がある場合は痛みを伴うことが多い
    • 中心視力が低下することが多いが、視野が狭くなるだけで視力は低下しないこともある
    • 中心暗点(中心が見にくくなる視野障害)
    • 部分的な視力障害(右半分が見えなくなる、など)

圧迫性視神経症の検査・診断

  • 瞳孔の対光反応に左右差があるかどうかの確認
    • 特徴的な症状なので診断上重要
  • 画像検査:視神経を圧迫している骨や血管の以上がないかなどを詳しく調べる
    • CT検査
    • MRI検査
    • 脳血管造影検査

圧迫性視神経症の治療法

  • 原因となっている疾患の治療を行う
  • 眼科が脳外科や耳鼻科などと連携した治療が必要になることも多い
  • 神経の保護を目的としたビタミンB12製剤を内服することもある

圧迫性視神経症のタグ

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