しょじょまくへいさしょう
処女膜閉鎖症
処女膜に開口部がない状態。生まれつきある処女膜は、通常膣を部分的に覆っているだけだが、それが完全閉鎖している状態。
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最終更新: 2019.02.13
処女膜閉鎖症の基礎知識
POINT 処女膜閉鎖症とは
正常な処女膜は膣の入り口を覆うヒダ状のものであり、完全には膣を塞いではいません。処女膜閉鎖症は完全に膣を塞がれてしまっている状態です。生理が始まっても、膣の出口が完全に塞がれているので、生理の血液が膣や子宮の中にたまって下腹部痛や腰痛を起こします。処女膜閉鎖症が疑われる人には超音波検査やCT検査が行われ、膣や子宮、卵巣の状態が調べられます。治療は手術によって処女膜を切り取って、閉鎖しないように周囲を縫い合わせます。処女膜閉鎖症が心配な人は小児科や婦人科を受診してください。
処女膜閉鎖症について
- 処女膜に開口部がなく閉鎖している状態
- 正常な状態では腟の入り口を覆うヒダ状のものであり、完全に腟を塞いでいないが、処女膜閉鎖症では、腟が完全に塞がれている
- 生理が起こっていても腟の出口が完全に塞がれているため、生理の血液が膣や子宮の中にたまる。場合により卵管の方へ血液が逆流し、卵管が腫れてしまう。
- 初潮がなかなかこないが、腹痛が月一回あり、毎回悪化する場合、この疾患の可能性がある。ただし、頻度は低い。
- 女性の0.1%以下
- 卵管の
腫大 、変形を引き起こし、不妊症の原因となることもある
- 卵管の
処女膜閉鎖症の症状
- 下腹部痛、腰痛
- 血液が体内に溜まっていくことで、下腹部痛や腰痛を引き起こす
- 月1回の周期的な腹痛
処女膜閉鎖症の検査・診断
- 画像検査:腟や子宮、
卵巣 の状態を調べる腹部超音波検査 腹部CT
処女膜閉鎖症の治療法
- 処女膜切開術:処女膜を切って液体や月経血や粘液の通り道を作り、再度閉鎖しないように周囲を縫い合わす
- 手術をすることで、月経血やおりものを体外に出せるようになる
- また、性交を行うことも可能となり、通常の妊娠、出産が可能となる