むもうしょう、ぼうもうしょう
無毛症、乏毛症
頭皮または全身に、生まれつき毛がまったく生えないか、あるいは少ない状態。毛の発生や成長に関わる遺伝子の変異が原因と考えられている
7人の医師がチェック 89回の改訂 最終更新: 2022.04.13

無毛症、乏毛症の基礎知識

POINT 無毛症、乏毛症とは

頭皮または全身に生まれつき毛がまったく生えないか、あるいは少ない状態のことです。似たような病気に脱毛症がありますが、無毛症とは違って、一度生えてきた毛がその後、抜ける病気です。無毛症や乏毛症は遺伝子の異常やホルモンの異常が主な原因なので、血液検査で遺伝子やホルモンの異常の有無を調べます。根本的な治療はないので、美容的観点からかつらの利用などをすることがあります。無毛症、乏毛症が疑われる人は皮膚科で相談してください。

無毛症、乏毛症について

  • 生まれつき毛がまったく生えないか、あるいは少ない病気
  • 主な原因
    • 遺伝子異常(最も多い)
    • 皮下脂肪型肥満
    • ホルモン低下
    • 放射線
  • 母親が無毛症の場合は子の約70%が無毛症になる
    • 全頭無毛症(頭部全体に毛がない)
    • 限局性無毛症(頭部の一部分に毛がない)
  • まれに幼児のうちに発症しなくても、大きくなって突然発症することがある
    • 血縁者に同じ病気を持つ人がいないかは重要な判断材料

無毛症、乏毛症の症状

  • 毛髪が抜け落ちたり、生えてこない
    • 限局性無毛症では、生まれたときから毛の生えていない部分がある
      • 思春期になるとその部分が黄色くなり、表面はでこぼこに隆起
  • 精神発達遅滞合併することがある

無毛症、乏毛症の検査・診断

  • 遺伝子検査:遺伝子異常が原因で発症することが多いため、その異常の有無を調べる

無毛症、乏毛症の治療法

  • 効果的な治療法は見つかっていない
  • 頭皮の移植が行われるケースもある
  • 限局性無毛症では、病変部の皮膚を切除する
  • 先天性(生まれつき)の場合は治療法は見つかっておらず、ウィッグを使うことで見た目を整えることができる

無毛症、乏毛症のタグ

無毛症、乏毛症に関わるからだの部位