はくばんしょう
白板症
口の粘膜の表面が角化し、白く変化した、口腔がんの一歩手前の状態。
7人の医師がチェック 77回の改訂 最終更新: 2023.11.07

白板症の基礎知識

POINT 白板症とは

口の粘膜の表面が角化して、白く変化した病気で口腔がんの一歩手前の状態です。喫煙や不具合のある義歯の刺激が原因だと考えられています。主に舌の側面に発生しやすく、口の中の粘膜にはどこにでもできる可能性があります。診断には組織診(病気の部分を取り出して顕微鏡で調べる検査)が行われ、治療には薬物療法や手術、凍結療法があります。長年かかってがんになることがあるので、長期的に経過観察する必要があります。白板症が心配な人は口腔雨外科を受診してください。

白板症について

  • 口の粘膜の表面が角化し、白く変化した、口腔がんの一歩手前の状態
  • 主な原因
    • 喫煙による刺激
    • 義歯が当たるなどの慢性的な刺激
    • ビタミンAやBの不足や体質が関係するといわれている
  • 舌にできるとがんに移行しやすい
  • 他に診断可能な疾患に分類される場合は「白板症」とは診断しない

白板症の症状

  • ものが当たると痛かったり、口の中にできると食べ物がしみたりする
  • 発生しやすい部位と特徴
    • 主に舌の側面に多く発生する
    • その他、口の中の粘膜などに発生する
    • 不規則な形をしていてふやけたように見える
    • 硬い
    • こすってもはがれない
    • 白色

白板症の検査・診断

  • 組織診がんであるかを調べる
    • がんと鑑別するために行われることが多い

白板症の治療法

  • 主な治療
    • 薬物療法
      • ビタミンAの摂取
    • 手術:がん化する可能性のあるものは外科的に切りとる
      • 切除
      • 凍結外科療法
      • レーザー照射
    • 喫煙習慣のある場合は禁煙厳守
  • 長期的な経過
    • 長年かかってがん化することもあるので、長期的に経過観察する必要がある

白板症に関連する治療薬

エトレチナート製剤

  • ビタミンAと類似した化学構造をもち、皮膚や粘膜を正常に保つ作用などにより皮膚角化異常症などを改善する薬
    • 乾癬や魚鱗癬などの皮膚角化異常症は免疫異常などによっておこるとされている
    • ビタミンAによる皮膚や粘膜を正常に保つ作用により乾癬などの皮膚角化異常症における改善効果が確認されている
    • 本剤はビタミンAと類似した化学構造を持つレチノイドいう物質の一つで皮膚角化異常症などへの改善作用をあらわす
エトレチナート製剤についてもっと詳しく

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