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機能性ディスペプシア(機能性胃腸症)

機能性ディスペプシア(機能性胃腸症)の基礎知識

機能性ディスペプシアとは?

  • 胃もたれや胃のキリキリした痛みのような症状があるのにもかかわらず、内視鏡検査などの詳細な検査を行っても異常が見られない病気
  • 主な原因
    • ストレス
    • 胃の運動機能低下(胃が広がらない、食べ物をうまく十二指腸へ送り出せない)
    • 胃の知覚過敏(過敏で胃が痛みを感じやすい状態)
    • 胃酸過分泌
  • 日本人のおよそ4人に1人が経験するといわれている
  • 症状によって大きく2つに分類される
    • 食後愁訴症候群(PDS)
      ・食後のもたれ感や早期膨満感(食べ始めにお腹いっぱいになる)が週に数回起きる
    • 心窩部痛症候群(EPS)
      ・みぞおちの痛みやみぞおちの焼けるような感覚が起こりやすい
      ・PDSと違い食後のみならず空腹時に生じる

症状

  • 主な症状
    • 食後のもたれ感
    • 食べ始めてすぐお腹いっぱいになる(早期膨満感)
    • みぞおちの痛み(心窩部痛)
    • みぞおちの焼けるような感覚(心窩部灼熱感)
    • 吐き気

検査・診断

  • 胃カメラ上部消化管内視鏡検査):胃や食道に炎症潰瘍がないかを調べる
  • 上部消化管造影検査:バリウム造影を使って胃や十二指腸の動きや形に異常がないか調べる
  • 細菌検査ピロリ菌に感染しているかどうか調べる
  • 胃排出能検査:胃の運動機能を調べる

治療

  • 治療は生活習慣の改善と薬物療法が主体になる
  • 生活習慣の改善
    • 食生活の見直し:過度なアルコール摂取、過食、早食い、食事をとらないといった悪習慣を改善する
    • 禁煙する
    • 適度な睡眠時間(6-8時間ほど)を確保する
    • ストレスをためないよう配慮する
      ・ストレス環境の改善
      ・ストレス発散方法の確保
  • 薬物療法
    • 消化管運動機能改善薬(抗ドパミン薬など)
    • 胃酸の分泌を抑える薬
      ・プロトンポンプ阻害剤
      ・H2ブロッカー
    • 抗うつ薬、抗不安薬
  • 予防法と再発防止法
    • できるだけ規則正しい時間に食事をとる
    • 暴飲暴食は控え、よく噛んで食べる
    • 食後すぐの運動はひかえ、休息をとる
    • 十分な睡眠をとり、ストレスや疲れを溜めないようにする
    • アルコールのとり過ぎに注意する
    • 禁煙を心がける

機能性ディスペプシアに関連する治療薬

副交感神経刺激薬(消化管運動亢進薬)

  • 副交感神経の働きを活発にし消化管運動を亢進させることで、胃もたれなどの消化器症状を改善する薬
    • 消化管運動が低下することなどによって胃もたれ、胸やけ、胃の痛みなどがおこることがある
    • 消化管運動は副交感神経が関与し、神経伝達物質アセチルコリンの作用により副交感神経が活発になる
    • 本剤はアセチルコリンの増強作用などにより副交感神経を活発にする作用をあらわす
  • 薬剤によってアセチルコリンへの作用方法が異なる場合がある
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