たんじゅんせいこうじょうせんしゅ
単純性甲状腺腫
甲状腺全体が腫大しているだけで、他に特別な異常がない状態
6人の医師がチェック 94回の改訂 最終更新: 2022.05.07

単純性甲状腺腫の基礎知識

POINT 単純性甲状腺腫とは

甲状腺が腫れた状態ですが、その中でも腫れ以外に異常がない状態のことです。全人口の数%にみられます。症状は首の前にある甲状腺が大きく腫れるのみで、しこりのようなものも触れません。血液検査で甲状腺ホルモンなどを調べて、他の甲状腺の病気が無いか調べます。超音波(エコー)検査で腫瘍の有無などを確認します。基本的には無治療で経過をみることができますが、甲状腺機能などに異常が現れることがあるので、年に1回程度の検査で経過をみていくこともあります。甲状腺の病気は単純性甲状腺腫以外にもあるので、甲状腺が腫れていると自覚した人は耳鼻咽喉科や内分泌内科を受診してください。

単純性甲状腺腫について

  • 甲状腺全体が腫大しているだけで、他に特別な異常がない状態
  • 全人口の数パーセントにみられる
  • 血縁者にバセドウ病橋本病が見つかることがある
  • 治療の必要はない

単純性甲状腺腫の症状

  • 主な症状
    • 甲状腺腫大以外に症状はない
    • 全体的に膨らんでいるだけで、特別なこぶのようなものがあるわけではない
    • まれに甲状腺が巨大になり、気管、食道を圧迫することがある

単純性甲状腺腫の検査・診断

  • 血液検査:甲状腺ホルモンなど検査し、他の甲状腺の病気がないかを調べる
  • 超音波(エコー)検査:悪性腫瘍の有無と血流の変化の有無を確認する

単純性甲状腺腫の治療法

  • 通常は無治療で構わない
  • 後から甲状腺機能に異常が出てくることがあるので年に1回程度の検査で経過を見ていく
    • 甲状腺機能が亢進する人も低下する人もいる

単純性甲状腺腫が含まれる病気

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