ぎせいふくこうじょうせんきのうていかしょう
偽性副甲状腺機能低下症
副甲状腺ホルモンはきちんと分泌されているが、ホルモンを感知する臓器が障害されて副甲状腺ホルモンの作用が落ちている状態
6人の医師がチェック 61回の改訂 最終更新: 2019.01.09

偽性副甲状腺機能低下症の基礎知識

POINT 偽性副甲状腺機能低下症とは

副甲状腺ホルモンは分泌されているものの、ホルモンを受け取る臓器の問題によって、一見副甲状腺ホルモンが不足しているようにみえる状態のことです。副甲状腺ホルモンは血液中のカルシウムを保つ役割があり、偽性副甲状腺機能低下症になると、低カルシウム血症になり手足のけいれん(テタニー)や手足のしびれ、不安、抑うつなどがの症状が現れます。偽性副甲状腺機能低下症が疑われる人は血液検査やレントゲン検査が行われます。治療ではカルシウムや活性型ビタミンDを補います。偽性副甲状腺機能低下症の診療は内分泌内科で行われます。

偽性副甲状腺機能低下症について

  • 実際には副甲状腺ホルモンは十分作られているにも関わらず、副甲状腺ホルモンを感知する臓器が障害され、あたかも副甲状腺ホルモンの作用が足りないような状態
  • 副甲状腺ホルモンが結合するタンパク質に何らかの原因があると言われている
  • 全国で約400例と言われている
    • 男性に比べて若干女性に多い
  • 難病に指定されおり、申請を行えば症状の進行具合によって医療費の補助を受けることができる

偽性副甲状腺機能低下症の症状

  • 副甲状腺ホルモンの作用が足りずに、低カルシウム血症が起こり症状が出る
    • テタニー:手足のけいれん
    • 手足や口元のしびれ
    • 不安、抑うつ(精神症状)
    • 心不全
    • 低血圧
    • 知能発達の遅れ などが起こる

偽性副甲状腺機能低下症の検査・診断

  • 血液検査:血中のカルシウムやリンの濃度、副甲状腺ホルモンの濃度を調べる
  • レントゲン検査(X線写真):骨の成長障害があるかどうかを調べる

偽性副甲状腺機能低下症の治療法

  • 主な治療
    • 薬物療法(カルシウム濃度を上げるための薬)
      • カルシウム製剤
      • 活性型ビタミンD3製剤
  • 血液中のカルシウム濃度を保つことで、自覚症状は少なく生活することが可能

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