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再生不良性貧血

再生不良性貧血の基礎知識

再生不良性貧血とは?

  • 骨髄の障害によって、血球(赤血球白血球血小板)の全種類あるいは一部が減る病気
  • 生まれつき骨髄に障害があるケースも有り、小児で発症することもある
    • 小児に起こる場合は遺伝子の異常が原因であることが多い
  • 大人になってから起こる場合
    • 造血幹細胞(血球の元になる細胞)に対する自己免疫の異常が原因の場合が多い(約80%以上)と言われている
    • 二次性再生不良性貧血:ほかの原因があって起こる場合
  • 二次性再生不良性貧血の原因
    • 抗菌薬、痛み止めなどの薬物
      ・クロラムフェニコール
    • ウイルス感染
    • 肝炎
    • 妊娠
    • その他化学物質など
      ・ベンゼン

症状

  • 症状は減少した血球の種類によって貧血・出血・感染症の三種類に分類できる。
  • 貧血の場合の症状(赤血球が減った場合)
    • 息切れ
    • 動悸
    • 立ちくらみ
  • 出血の場合の症状(血小板が減った場合)
    • 皮下出血
    • 歯肉出血
    • 鼻血
  • 感染症の場合の症状(白血球が減った場合)
    • 発熱
    • 疼痛
  • 他の血液疾患でよく見られるようなリンパ節の腫れは見られない

検査・診断

  • 血液検査:血球が減少しているか(汎血球減少)などを調べる
  • 血液検査で再生不良性貧血が疑われた場合、原因についての検査や、血液腫瘍の病気(急性白血病骨髄異形成症候群MDS)などがないか)を調べる
    • 骨髄検査
    • MRI検査   など

治療

  • 重症度(血球減少の程度)にあわせて治療法を選択する
  • 軽症の場合
    • 自然に治ることもあり、自覚症状がなければ様子を見るだけのこともある。
  • 中等症〜重症例の主な治療法は以下の4つ
    • 免疫抑制療法:造血細胞を攻撃している細胞の機能を抑える
      ・飲み薬と注射薬があり、重症度で使い分ける
    • 骨髄移植:病気の造血細胞を他人の正常な造血細胞に置換する治療
      ・強力な治療であり、体力のある若い人には積極的に行うが、年をとると副作用が強く出てしまうために慎重に検討する必要が出てくる
    • 蛋白同化ステロイド療法
      赤血球を増やすホルモンを増やしたり、造血細胞を活性化する作用などがある
    • 支持療法
      ・赤血球輸血
      血小板輸血
      白血球を増やす造血薬 (G-CSF) の注射
      ・鉄キレート剤の内服
      抗菌薬の内服   など
  • 診断時には軽症でも数年間に中等症、重症に悪化することもあるので経過を観察することが必須
  • 経過の中で骨髄異形成症候群白血病発作性夜間血色素尿症など他の病気に移行することがある
    • 免疫抑制療法により改善した患者の約5%で、骨髄異形成症候群急性骨髄性白血病などの悪性疾患に移行する
    • 治療がうまくいっても、定期的に血液検査を受け、異常がみられた場合には直ちに精密検査を受けることが勧められる
  • 指定難病であり、中等症以上では医療費の助成対象となる
    • http://www.nanbyou.or.jp/entry/106




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