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月経困難症

月経困難症の基礎知識

月経困難症とは?

  • 生理のときに、日常生活に支障がでるほどつらい症状が起こる状態
    ・例えば下腹部の痛み、腰痛、頭痛、吐き気などが起こったり、それらの症状によって抑うつ気分になる
  • 月経困難症の原因は大きく2つ
    • 子宮や卵巣に問題がない場合
      ・医学的にはこの場合を「機能性月経困難症」と呼ぶ
      ・10~20代の女性に多い
      ・生理に際して子宮の筋肉がギューッと縮まり過ぎることで起こる
      ・古い子宮内膜を出すために子宮を縮ませる女性ホルモン(プロスタグランジン)が多く出すぎることが原因
    • 子宮に何らかの問題を抱えている場合
      ・医学的にはこの場合を「器質性月経困難症」と呼ぶ
      ・30代以降の女性に多い
      ・多くは子宮内膜症子宮腺筋症子宮筋腫といった子宮の病気が原因

症状

  • いわゆる「生理痛」と違い、日常生活に支障が出るような場合は月経困難症と呼ぶ
  • 以下のような症状が生理前から生理中にかけて起こる
    • 下腹部の痛み
    • 腰痛
    • 頭痛
    • 吐き気
  • これらの症状によって抑うつ気分になったり、イライラしたりする場合もある

検査・診断

  • 問診:月経周期が不規則になっていないか、腹痛が強く起こっていないかなどを調べる
    • 月経周期や症状から診断される
  • 原因を調べるために行うより詳しい検査
    • 内診:膣内や子宮の入り口に腫瘍がないかなどを調べる
    • 尿検査、血液検査:ホルモンバランスが崩れていないかなどを調べる
    • 妊娠検査:実は妊娠によってバランスが崩れていたということもあるので、いつもと違うといった感覚のある場合は妊娠も検査する
    • 画像検査:原因となる子宮筋腫などの病気の有無を調べる
      ・経膣超音波検査
      腹部MRI   など

治療

  • 治療は「機能性」か「器質性」かで異なる
    • 「機能性」の場合
      ・具体的な婦人科の疾患が原因ではないため、痛み止めや、女性ホルモンのバランスをコントロールするような薬(ピル)で症状を和らげる
    • 「器質性」の場合:
      ・それぞれの病気(子宮内膜症子宮腺筋症子宮筋腫)に対する治療を行う

月経困難症に関連する治療薬

黄体ホルモン・卵胞ホルモン混合製剤

  • 女性ホルモンを補充し卵胞の成熟を抑え排卵を抑えることで月経困難症や月経周期異常などを治療する薬
    • 子宮内膜は受精が不成立なら剥がれ落ち、その際下腹部の強い痛み、吐き気やそれに伴う抑うつ気分があらわれ、これが月経困難症の症状となる
    • 適正に月経が起こるには卵胞ホルモンと黄体ホルモンの働きが必要で、これらのホルモンが脳に指令を与えることで卵胞の成熟が止まる
    • 本剤は卵胞ホルモン・黄体ホルモンの混合剤で、脳にこれらを認識させることで卵胞の成熟を抑え排卵を抑える
  • 薬剤によっては、骨粗しょう症更年期障害などの治療に使われる場合もある
  • 一般的に、女性ホルモン(卵胞ホルモン)の含有量によって少ない順に低用量製剤、中用量製剤、高用量製剤に分けられる
黄体ホルモン・卵胞ホルモン混合製剤についてもっと詳しく≫

黄体ホルモン製剤(プロゲステロン製剤)

  • 黄体ホルモンを補充し、無月経、月経周期異常、月経困難症機能性子宮出血、不妊症などを治療する薬
    • 黄体ホルモン(プロゲステロン)には子宮内膜を増やし受精卵が着床するように子宮内環境を整える作用がある
    • 黄体ホルモンの不足やバランスの崩れにより無月経や月経周期異常がおこる
    • 黄体ホルモンの不足やバランスの崩れは機能性子宮出血や不妊症なども引き起こす
黄体ホルモン製剤(プロゲステロン製剤)についてもっと詳しく≫




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