きゅうせいちゅうじえん
急性中耳炎
耳の奥の中耳という場所に感染が起こる病気で、子どもに多い
24人の医師がチェック 255回の改訂 最終更新: 2023.07.30

Beta 急性中耳炎についての医師コメント

外から見える耳の穴は外耳と言います。
鼓膜の向こう側が中耳になります。
中耳は鼻の奥にある耳管という管を通じで、空気が出入りしてます。
風邪を引いてるときなどは鼻の中にばい菌やウイルスがいるので、この耳管を通じて耳の中にも入っていって、悪さをします。
1歳までの60%、3歳までの80%が中耳炎を起こすと言われているので、非常に良く起こるものです。
ただ軽症の中耳炎は風邪と同じで抗生剤なしでも自然に改善します。乳幼児は耳の症状を訴えないので気づかずに治ってしまうこともあります。
中耳炎が特徴的なのは抗生剤で治療してもうまくいかないことがあることです。抗生剤は内服薬ですから血液を流れてばい菌をやっつけます。したがって血液が豊富に流れているわけではない管状の組織である中耳の治療は少し苦手なのです。
抗生剤治療がうまくいかないと、膿が貯まって鼓膜が破れます。鼓膜が破れると大変な気がしますが、むしろ貯まった膿が外に出てくるので症状が楽になることが多いです。
そのため中耳炎が良くならないときには、耳鼻科の先生が鼓膜を破ってくれることもあります(鼓膜切開)
鼓膜が破れると耳が聞こえなくなる気がしますが、この穴はふさがるので心配はありません。


匿名協力医師
病気や薬の豆知識
2016.06.10

小さいお子さんでは、中耳炎をあまりに頻繁に繰り返すため、特にご両親が心配になってしまうことがあります。しかし小学校に入学するくらいの頃から数年間前後で、中耳炎を起こさなくなることがほとんどです。重症化することはまれな疾患ですので、焦りすぎることなく対応しましょう。
よくある誤解ですが、プールやお風呂で中耳炎になることは基本的にありません。耳を濡らさないようにという心配は無用です。


匿名協力医師
患者さんへのメッセージ
2015.03.11

抗菌薬は、予想される細菌に対応した投与が望ましいです。培養検査と所見をみて変更することもあります。
初めからスペクトルの広い薬剤を投与することは耐性菌増殖に繋がるため、注意しなければなりません。
ガイドラインにそった治療が望ましいです。


匿名協力医師
実際の治療例
2015.02.28