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慢性硬膜下血腫

慢性硬膜下血腫の基礎知識

慢性硬膜下血腫とは?

  • 硬膜下(硬膜と脳の間のスペース)で、時間をかけてじわじわと出血して、血がたまる病気
  • 転んだりして頭を打った際に、頭の中の細かい血管が裂けたり切れたりすることが原因
    • 頭を打ってから、数週間から数ヶ月遅れて症状が出てくる
  • 高齢者、男性に発症することが多い
    • 特にお酒をよく飲む人、抗血小板薬抗凝固薬を服用している人はリスクが高い

症状

  • 頭部CT頭部MRIで慢性硬膜下血腫を見つけても、症状がないことも多い
  • 頭をぶつけてから、およそ3週間から数か月ごろに症状がでることが一般的
  • 主な症状
    • 歩行のふらつき
    • 片側の手足の動かしづらさやしびれ
    • 頭痛、頭重感
    • しゃべりづらさ
    • ぼーっとしたり、物忘れ(認知症の様な症状)が悪化
    • 重症な場合には意識障害の原因となる場合がある

検査・診断

  • 画像検査
    • 頭部CT硬膜下に血腫があるか調べる
    • 頭部MRI:詳しく検査する必要があれば、行われることもある

治療

  • 症状が軽い場合は経過観察をしたり、血腫が消えやすくなる漢方薬などを使って保存的治療を行うこともある
  • 症状があれば原則的に手術が行われる
  • 手術
    • 頭蓋骨に小さい穴を開け、貯まった血の塊を吸い出す
    • 通常、局所麻酔で1時間程度で終わる
  • 手術後の再発
    • 10人に1人が治療後に再発し、特に腎臓の機能が落ちている場合は再発率が高い
    • 抗血小板薬抗凝固薬を飲んでいる場合も再発しやすい

慢性硬膜下血腫の経過と病院探しのポイント

この病気かなと感じている方

慢性硬膜下血腫は、頭をぶつけてから数週間後、場合によっては数か月後に症状がでてくる病気です。この間すこしずつ血管から出血が広がっていき、徐々に意識がぼんやりとする、言動がおかしくなる、尿失禁を繰り返してしまう、などの症状が出てきます。

上記のような症状に該当してご心配な方は脳神経外科(脳外科)のある病院での受診をお勧めします。もし慢性硬膜下血腫があったとしても、小さなものや症状のないものについては、手術をせずに様子をみることがあります。

慢性硬膜下血腫の診断はCTで行います。国内の総合病院であればほとんどのところにCTの設備がありますので、診断のために特別な病院を選択しなければならない、ということはありません。出血が大きなものであれば脳外科医でなくとも診断がつきますが、CTの画像上では脳と血腫が同じ色に写るために血腫が見えにくいことや、左右両側に血腫があると両側対称に見えて異常に気づきにくいことから、一部の慢性硬膜下血腫では、普段から慣れている医師でないと血腫を見落としてしまう可能性もあります。


この病気でお困りの方

慢性硬膜下血腫の根本治療としては、頭蓋骨に穴を空けて内部に溜まった血液を洗い流す手術(穿頭血腫除去術)を行います。溜まった血液をしっかりと取り除くことができれば大半の症状は改善します。

症状が強い場合には緊急で手術を行います。平日の日中であれば良いのですが、土日祝日や夜間は院内に残っているスタッフが少ないため、緊急で手術を行える病院と、そうでない病院があります。ある程度の規模の病院や、脳外科手術の手術件数が多い病院の方が、時間外の緊急手術により迅速に対応できるところが多い傾向にあります。

慢性硬膜下血腫が大きなものであった場合や、症状が出てから手術までに時間がかかってしまった場合などは残念ながら後遺症が残ってしまうことがあります。この場合、脳の機能回復を目指してリハビリテーションが必要となります。急性期病院から慢性期病院(リハビリ病院、療養型病院)に転院して、リハビリに専念することが多いです。

急性期病院にも一般的にリハビリの施設はついていますが、慢性期病院の方がリハビリに専念しやすい環境が整っています。一緒にリハビリを行うことになるのは理学療法士、作業療法士、言語聴覚士といったスタッフです。患者さん一人あたりのスタッフ数や、リハビリ設備(リハビリ室や器具)の充実度といったところが病院を選ぶ上で参考になります。リハビリの回数が1日1回なのか、それとも午前と午後で2回あるのか、土日はどうかといった点は、慢性期の病院を探す上でのポイントとなります。





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