りょうせいかぞくせいけつにょうしょうこうぐん(ひはくきていまくしょうこうぐん)
良性家族性血尿症候群(菲薄基底膜症候群)
血尿のみを症状とする遺伝性の病気。血尿は実際には肉眼ではわからないことも多い
2人の医師がチェック 61回の改訂 最終更新: 2022.02.18

良性家族性血尿症候群(菲薄基底膜症候群)の基礎知識

POINT 良性家族性血尿症候群(菲薄基底膜症候群)とは

血尿のみを症状とする遺伝性の病気です。糸球体という尿をろ過する部分が遺伝的に薄いために血液が尿に漏れ出やすくなり、血尿として症状が現れます。血尿には見た目が赤い血尿(肉眼的血尿)と見た目が正常に見える血尿(顕微鏡的血尿)の2つがありますが、良性家族性血尿症候群の人には顕微鏡的血尿が現れることが多いので、健診などではじめて指摘されることも珍しくはありません。良性家族性血尿症候群では血尿が出ているものの、ほとんどの場合その量は少ないので、経過観察が可能です。良性家族性血尿症候群が疑われている人や心配な人は腎臓内科を受診してください。

良性家族性血尿症候群(菲薄基底膜症候群)について

  • 血尿のみを症状とする遺伝性の病気
    • 尿をろ過する部分(糸球体の基底膜)が遺伝的に薄いため、血液が漏れ出ることで起こる
    • 常染色体優性遺伝の形式で遺伝する

良性家族性血尿症候群(菲薄基底膜症候群)の症状

  • 症状としては血尿のみが現れる
    • 多くの場合が肉眼では分からない血尿であり、自覚されない(顕微鏡的血尿)
    • 検診の尿検査で血尿を指摘されることが多い
  • 腎機能には問題がないことがほとんど

良性家族性血尿症候群(菲薄基底膜症候群)の検査・診断

  • 尿検査
    • 家族に血尿の既往がないかも重要
  • 腎生検は行うべきかどうかは、慎重に判断しなければならない
    • 経過をみて他の病気が否定できない場合など、限られたケースで行われる

良性家族性血尿症候群(菲薄基底膜症候群)の治療法

  • 基本的に治療の必要は無く経過観察を行う

良性家族性血尿症候群(菲薄基底膜症候群)のタグ

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