[医師監修・作成]精巣捻転症(精索捻転症)で知っておくとよいことについて | MEDLEY(メドレー)
せいそうねんてんしょう(せいさくねんてんしょう)
精巣捻転症(精索捻転症)
精巣そのものではなく、精巣の血管がねじれる病気。精巣が壊死してしまうことがあるので数時間以内の緊急手術が必要となる
5人の医師がチェック 37回の改訂 最終更新: 2021.03.03

精巣捻転症(精索捻転症)で知っておくとよいことについて

陰嚢の痛みは人に相談しにくい症状です。しかし、精巣捻転症であれば緊急治療が必要なので、受診をためらってはいけません。迅速に対応をするには病気についてよく知っておくことが役立ちます。このページでは、精巣捻転症が心配な人や男の子をもつ親御さんに押さえておいて欲しい予備知識をまとめました。

1. 精巣捻転症が心配な人やその家族が知っておくとよいこと

精巣捻転症は対応が遅れると精巣を失ってしまう可能性がある病気です。ここではいざという時に適切な対応ができるように、備えとして押さえておいて欲しい知識をいくつかまとめます。

精巣捻転症を予防する手段はあるのか

精巣捻転症を予防する方法は見つかってはいません。このため、精巣捻転症の影響を最小限に留める方法は早期発見・治療になります。精巣捻転症の代表的な症状は、陰嚢の痛みと腫れです。吐き気や腹痛が起こることもあります。これらの症状があればすぐに受診をしてください。

精巣捻転症が疑われる症状があったらどうすればいいのか

精巣捻転症の治療は時間との戦いです。発症から6時間以内に治療することが望ましく、時間が経過するとともに精巣の機能が失われる可能性がだんだんと高くなります。陰嚢の痛みや腫れなどの精巣捻転症が疑われる症状が現れた場合は、迷うことなく直ちに受診してください

また、受診する医療機関は緊急手術が行える施設が望ましいです。手術ができない場合は、診断を受けた後にそこからまた別の医療機関を受診しなければなりません。医療機関をまたぐことになると、時間のロスが大きくなり、精巣のダメージも大きくなります。適切な医療機関を選ぶために、電話やウェブサイトを活用して、緊急手術が行えるかどうかを受診前に確認しておくようにしてください。

精巣捻転症は自然治癒することがあるのか

精巣捻転症が自然治癒するかどうかは明らかではありませんが、自然治癒を期待することはお勧めしません。精巣捻転症になった場合、緊急で治療を行われなければ、精巣を失う恐れがあります。疑わしい症状がある場合は直ちに医療機関を受診することが重要です。

2. 精巣捻転症になった人やその家族が知っておくとよいこと

精巣捻転症になった人は後の生活にどのような影響が及ぶかが気になると思います。ここでは、よく質問を受ける「不妊症との関係」と「日常での注意点」について説明します。

精巣捻転症と不妊症に関係はあるのか

精巣捻転症になると精巣がダメージを受け、程度が重い場合には精巣の機能が失われます。精巣は2つあり、仮に1つを失っても残った精巣で精子を作り出すことができるので、不妊症になることは多くはないと考えられます。しかしながら、もともと精子が少ない人にとっては精巣を1つ失う影響は小さくないとは言い切れません。精巣捻転症を経験し、妊娠への影響が心配な人はお医者さんと相談して、精液検査や精子の凍結保存などを検討してみてください。

精巣捻転症の手術後に注意することはあるのか

精巣捻転症の手術はそれほど身体に負担がかかるものではありません。そのため術後の生活への影響も少なく、注意することはほとんどありません。

あえて言うならば、捻転の再発や、捻転を起こさなかった側の精巣にも捻転が起こりえることに注意してください。精巣捻転が疑われる症状が現れた場合は、直ちに医療機関を受診してください。

参考文献:

・赤座英之/監, 「標準泌尿器科学」, 医学書院, 2014
・勝岡洋治/編, 「泌尿器科診療ガイド」, 金芳堂, 2011