非結核性抗酸菌(NTM)症の症状について:咳、痰、体重減少など
非結核性抗酸菌症は、非結核性抗酸菌というタイプの菌が肺に住み着いてしまう病気です。全く症状のない人もいれば、しつこい咳や痰に悩まされる人もいます。ここでは非結核性抗酸菌症の症状について説明します。
1. 非結核性抗酸菌症の主な症状
非結核性抗酸菌症はいったん
【非結核性抗酸菌症で出やすい症状】
- 長引く咳
- 黄色い痰
- 血混じりの痰
- 微熱
- 全身の怠さ
- 体重の減少 など
これらの症状がよく出ますが、特に自覚がなく健康診断などで発見されることも珍しくありません。また、体重の減少については、病気によって体重が減るという面もありますが、そもそも痩せている人の方が非結核性抗酸菌症にかかりやすいとも考えられています。
病状が進行した人や、病気の勢いが強い人では以下のような症状が出ることもあります。
【非結核性抗酸菌症で出ることのある症状】
- 高熱
- 夜間に大量の発汗
喀血 (肺から血を吐くこと)- 息切れ
- 呼吸困難 など
いずれの症状も、非結核性抗酸菌症以外でも出てくることがあります。なので、これらの症状で困っている人は、まず
なお、非結核性抗酸菌は子どもの首の
2. 非結核性抗酸菌症に関連した症状
非結核性抗酸菌症の治療では、やや特殊な
【非結核性抗酸菌症の治療時に注意すべき自覚症状】
- 目の見えかたの異常
皮疹 - 発熱
- めまい
- 耳鳴り
- 足の痺れ など
お医者さんは、定期的に血液検査や胸部X線(レントゲン)検査などを行って副作用が出てこないか注意して診察しています。しかし、上に挙げたような症状は、検査値の異常が出る前に本人が気付くことも多いものです。これらの症状を自覚した人は、担当のお医者さんに早めに相談するようにしてください。
なお、目の見えかたの異常については、自分で気づきにくいことも多いものです。したがって、定期的な
参考文献
日本結核病学会/編, 非結核性抗酸菌症診療マニュアル, 医学書院, 2015