ざこつしんけいつう
坐骨神経痛
坐骨神経が圧迫されることで、足の痛みやしびれが生じる状態の総称
13人の医師がチェック 118回の改訂 最終更新: 2018.09.04

坐骨神経痛(座骨神経痛)の治し方とは?手術とブロック注射について解説

 坐骨神経痛の治し方にはどのような方法があるかご存知でしょうか?しびれや痛みの改善を目的に行われる手術やブロック注射について解説します。

 

坐骨神経痛の治療法には、手術療法、ブロック注射、ストレッチや体操などの保存療法、薬治療(主に内服)の4つに分けられます。今回は手術療法とブロック注射について説明していきます。

 

 

1. 坐骨神経痛の手術療法とは?

 

坐骨神経痛の手術療法は、坐骨神経痛が起きているからといって必ず行うものではありません。軽度であれば保存療法が選択されることがほとんどです。

一方、歩くこともままならず転ぶ危険性が高かったり、このままでは寝たきりになってしまうといった場合に手術を行うことがあります。

 

坐骨神経痛の手術は、その原因となる病気(腰椎椎間板ヘルニア脊柱管狭窄症、変形性脊椎症など)や筋肉の状態を改善する目的で行われます。それぞれの代表的な手術法について以下に解説していきます。

 

腰椎椎間板ヘルニアに対する手術法

坐骨神経痛を引き起こす代表的な病気に腰椎椎間板ヘルニアがあります。

腰椎椎間板ヘルニア背骨と背骨の間にありジェル状のクッション材の役割を持つ椎間板の一部分が突出してしまい神経を圧迫する病気です。

圧迫されている状態を取り除くために、腰椎椎間板ヘルニアの手術では、神経を圧迫しているヘルニア部分を切除する方法が行われます。

 

脊柱管狭窄症に対する手術法

脊柱管狭窄症は、脊髄の通り道が狭くなることで神経が圧迫され、坐骨神経痛を含む神経症状を引き起こす状態です。

手術法としては、神経が圧迫されている状態を改善するために、圧迫している部位を切除する手術(除圧術)を行います。

除圧術は、脊髄の周囲の骨を部分的に切除して、狭くなっている通り道を広げる方法になります。

 

上記の方法以外でも、不安定な背骨の状態を改善する固定術などが行われることもあります。

しかし、坐骨神経痛を引き起こしている場合に最も選択されているのは、保存療法(手術をしないで様子を見る方法)です。

手術は、何か重大な原因(例えば、がんや骨のひどい変形)が背景にあったり、しびれや痛みが進行しているといった場合に行われます。

 

梨状筋解離術

坐骨神経の通り道には梨状筋というお尻の筋肉があります。

この梨状筋が硬くなると、坐骨神経痛が起こると言われています。

そこで、硬くなった梨状筋を切除して解離することで、坐骨神経への影響を解除するのが梨状筋解離術です。

 

これらが坐骨神経痛に対する代表的な手術法になります。

しかし、これらの手術が本当に効果があるものか議論の余地が残されています。坐骨神経痛に対して手術を行った人と手術をしなかった人とで比較したところ、手術後しばらくは手術群で効果が見られたものの、13年という長い期間では差がなかったといったような報告もあります。

 

2. 坐骨神経痛にブロック注射は効くの?

 

坐骨神経痛に対する治療法の一つにブロック注射があります。

ブロック注射を簡単に説明すると、目標とする神経の周辺に局所麻酔薬や抗炎症薬を注射し、神経の伝達を抑えることで痛みやしびれなどの症状を緩和する方法です。

病院だけでなく、ペインクリニックなどの専門施設で行うことができるブロック注射ですが、坐骨神経痛の場合ではどのような方法で行われるのでしょうか?

 

坐骨神経痛に対する主なブロック注射は以下の方法です。

 

  • 硬膜外ブロック
  • 神経根ブロック

 

硬膜外ブロックは、脊髄の外側を覆う空間に局所麻酔薬を注入する方法です。

一方、神経根ブロックはしびれや痛みの原因がある程度判明している場合にピンポイントで注入する方法です。局所麻酔薬や抗炎症薬を注入します。神経根ブロックの場合は、安全性を確保するためにレントゲンで腰の部分の状態を確認しながら行います。