しきゅうけいかんれっしょう
子宮頚管裂傷
子宮頸管の一部に裂け目が入ってしまうこと。主に出産時に起こる
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最終更新: 2019.01.08
子宮頚管裂傷の基礎知識
POINT 子宮頚管裂傷とは
子宮頸管は子宮と膣のつなぎ目の場所のことです。子宮頸管の一部が裂けてしまうことを子宮頸管裂傷といい、主に出産時に起こります。急な速さで分娩が進行したり、吸引分娩などの処置や巨大児などが原因になります。妊婦が若い場合や高齢出産に多いといされています。子宮頸管裂傷になると、持続的な出血が起こり、出血量が多いときにはショック状態になる可能性もあります。膣鏡や内診で裂傷の程度をが確認されます。子宮頸管裂傷の程度が重い場合には断裂した部分を縫合しますが、傷が小さいときには様子をみることもあります。
子宮頚管裂傷について
- 子宮頸管の一部に裂け目が入ってしまうこと
- 主に出産時に起こる
- 子宮頚部は分娩開始前は指1本も入らないくらい閉じた状態だが、最終的に新生児の頭の直径である約10cmまで子宮頚部は開く(開大する)
- その際に子宮頚管が切れて断裂することがある
- 以下のことが原因で起こる
- 通常よりも急速な速さで分娩が進行(子宮収縮剤による陣痛増強も含む)
- 子宮頚管が全開大になる前にいきむ
- 吸引分娩や鉗子分娩
- 巨大児で頭が大きい場合
- 子宮頚管縫縮術や子宮頚部円錐切除術が以前行われている場合
- 比較的、若年出産や高齢出産の人に多い
子宮頚管裂傷の症状
- 分娩直後からの持続的な出血
- 大きな動脈が損傷してしまった場合は出血量が多くなり
ショック 状態になってしまう可能性がある - 出血量が多い場合は輸血する可能性もある
- 大きな動脈が損傷してしまった場合は出血量が多くなり
子宮頚管裂傷の検査・診断
- 視診:膣鏡をかけ、目で子宮頚部の状態を調べる
内診 :子宮頚部を触診し、断裂がないか確認する
子宮頚管裂傷の治療法
縫合 手術- 断裂した子宮頚管をその場で縫合する
- 子宮体部まで切れている場合は、麻酔をかけ、開腹手術が必要
- 出血がない小さな頚管裂傷であれば、縫合せずに自然と
治癒 するのを待つだけで済むことが多い
- 以下のことを行うことで発生率を下げることができる
- 出産時に子宮口が全開になるときまでいきまない
子宮頚管裂傷のタグ
子宮頚管裂傷に関わるからだの部位


