ろっかんしんけいつう
肋間神経痛
肋骨と肋骨の間に通っている神経に生じる痛み
8人の医師がチェック 88回の改訂 最終更新: 2020.02.17

肋間神経痛の検査:CT・MRI検査などの診断方法

肋間神経痛の検査の目的は2つあります。1つは肋間神経痛の原因になる病気を調べることです。もう1つは肋間神経痛と同じような症状の病気と区別をすることです。それぞれの目的に応じた検査の方法を用います。

1. 肋間神経痛の原因を調べる検査:神経や骨などの異常を見る

肋間神経痛は病気ではなく症状です。肋間神経痛の原因となる病気が存在していることがあります。したがって肋間神経痛の人は原因となる病気の有無を調べます。肋間神経痛の原因になる病気などは以下のものがあります。

  • 感染症
  • 骨や筋肉の病気
    • 脊椎(せきつい)圧迫骨折
    • 肋骨(ろっこつ)骨折
    • 椎間板(ついかんばん)ヘルニア
  • 手術の後遺症
    • 乳がんの手術後:乳房切除後症候群(PMPS: Postmastectomy Pain Syndrome)
    • 開胸手術後:開胸術後症候群
  • がん転移
  • 特発性

診察や検査でこれらの原因がないかを調べます。主に用いる検査はCTMRI検査です。原因が明らかな場合には治療することで症状の緩和や完治が期待できます。それぞれの病気の説明は「肋間神経痛の原因は?」にあるのであわせて読んでいただければと思います。

CT検査

CT検査は放射線を使った検査です。身体の中の放射線を用いて撮影して画像化します。骨折の有無なども観察することができます。CT検査は放射線による影響の危険性が考えられるので必要なときにだけ使われます。検査しなくても原因が明らかな場合にはCT検査を使うことはありません。

MRI検査

MRI検査は磁気を利用した検査です。CT検査とは違った方法で身体の中を観察できます。

MRI検査は放射線を使うことはないので放射線の体への影響を心配する必要はありません。体の中にペースメーカーなどの金属製品が入っている人では、磁気の影響を考えてMRIを使えない場合があります。MRI検査は椎間板ヘルニアやCT検査でははっきりとしない脊椎圧迫骨折などを探すのに向いています。

帯状疱疹後の肋間神経痛など原因が明らかな場合にはMRI検査を行いません。

2. 肋間神経痛以外の病気を探す:心電図・超音波検査・内視鏡検査など

肋間神経痛の主な症状は胸の痛み(胸痛)などです。胸痛の原因として考えられる病気は多くあります。中には命の危険を及ぼす病気もあります。肋間神経痛は痛みはあるものの命を危機にさらすような病気ではありません。重症になるような病気が隠れていないかを調べることが大切です。胸痛の原因になり肋間神経痛と区別が必要な病気の例を挙げます。

胸痛で命に影響する病気は狭心症心筋梗塞などの心臓の病気や肺塞栓・気胸などの肺(呼吸器)の病気です。それぞれの病気については「肋間神経痛の症状は?」で解説しているのでそちらも合わせて読んでいただければと思います。

心電図

心電図心筋梗塞狭心症不整脈などを調べることができる検査です。心電図は心臓内の電気的活動を記録したものです。狭心症心筋梗塞などの病気が起きると特徴的な心電図の波形が現れることがあります。

血液検査

血液検査は心臓の病気と区別するために用いられます。血液検査は心筋梗塞が起きて心筋細胞(心臓の細胞)に障害がでているかなどの推測に役立ちます。

超音波検査

胸痛を訴える人は心筋梗塞など致命的な病気の可能性をまず調べる必要があります。超音波検査では心臓の動きなどを観察することができます。

レントゲン検査

レントゲン検査では胸部を撮影することで肺や心臓の形を確認することができます。気胸はレントゲン検査で診断できることが多いです。レントゲン検査で診断が難しいときにはCT検査で状態を確認することがあります。

CT検査

CT検査は肺や大きな血管などを観察するのに適した検査です。CT検査はレントゲン検査と同様に放射線を用いて検査を行います。レントゲン検査より多くの放射線を使って、レントゲン検査よりも詳細な情報を得ることができます。

内視鏡検査

余り多くはありませんが胃食道逆流症や胃十二指腸潰瘍などでみぞおちや胸部に痛みが現れることがあります。内視鏡検査は、肋間神経痛で治療をしていても効果が不十分で食道や胃に原因がありそうな場合に考慮される検査です。