[医師監修・作成]耳たぶのできものは粉瘤(アテローム)と耳前瘻孔のうちどちらなのか:2つの病気の違いについて説明 | MEDLEY(メドレー)
ふんりゅう
粉瘤
皮膚の下にできた袋状の構造に、皮膚の老廃物が溜まってこぶのようになったもの
8人の医師がチェック 186回の改訂 最終更新: 2021.08.16

耳たぶのできものは粉瘤(アテローム)と耳前瘻孔のうちどちらなのか:2つの病気の違いについて説明

 粉瘤(アテローム)は皮膚にできる良性できものです。全身にできる可能性がありますが、背中や、顔、耳などにできやすいです。耳では、耳たぶや耳の裏に見られることが多いとされます。耳にできるできもので、粉瘤と見分ける必要があるものには耳前孔があります。このページでは粉瘤と耳前瘻孔の違いについて説明します。

1. 粉瘤は耳たぶにもできやすい

粉瘤(ふんりゅう、アテロームとも呼びます)は、頭や首、耳、胸、腰、背中やお尻によくできる両性のできものです。ドームのような形になることが多いです。粉瘤は体のどこにでもできる可能性がありますが、耳にできる場合は、耳たぶや耳の裏にできることが多いです。

2. 耳たぶにできた粉瘤と耳前瘻孔(耳瘻孔)の症状の違いや共通点について

耳前瘻孔は先天性の(生まれ持った)病気で、耳の穴の少し前の部分に、瘻孔と呼ばれる小さい穴ができる病気です。粉瘤と同様に両性の病気なので、特に症状がなければ、治療をしないで経過をみることができます。粉瘤と耳前瘻孔を見分けるには、できものの大きさに注目します。粉瘤の大きさは数㎝になることがありますが、一方で耳前瘻孔はそこまで大きくはなりません。
また、共通する症状として、痛みや赤み、の排出があります。これは粉瘤や耳瘻孔で感染が起こった際に見られる症状です。

3. 耳たぶのできた粉瘤と耳前瘻孔の治療の違いや共通点について

粉瘤の主な治療法は手術です。主な方法には「切開術」と「くり抜き法」(ヘソ抜き法:粉瘤に穴を開け、袋を取り除く方法)があります。細菌感染を起こしている場合は、抗菌薬を服用したり、皮膚を切開して膿を出します。
詳しい治療法は「潰すな危険!粉瘤は手術時間5分・痛みなしの「へそ抜き法」で完治!」や「においや痛みがある感染性(炎症性/化膿性)粉瘤の治療」をご覧ください

一方、耳前瘻孔は感染を起こしていなければ、手術などの治療はせずに様子を見ます。しかし、感染を再発する可能性がある場合、摘出手術が勧められることがあります。摘出術とは耳前瘻孔を切り取る手術のことです。

手術法の名前は異なるのですが、病気の部分を取り除くという点では共通しています。

4. 耳たぶのできものが気になったら病院へ

粉瘤も耳前瘻孔も、自然にはなくなりません。だんだん大きくなってくる場合や、痛み、熱を持っている、腫れが見られるなどは感染が疑われる症状なのですが、あてはまる場合にはひどくなる前に早めに皮膚科などの病院を受診するようにしてくさださい。また、特に症状はないものの、外見が気になったり、ひどくなるのを予防したい人は耳鼻科や皮膚科で相談しておくとよいです。一方で、経過をみたい人は日々の耳の観察を欠かさないようにすると、異変に気付きやすいのでよいです。

病院の選び方について「粉瘤は何科に行けばいいの?皮膚科?形成外科?美容外科?」で詳しく説明しています。