せんいにくしゅ
線維肉腫
皮膚の下や筋肉の下にできる悪性腫瘍(がん)のこと
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最終更新: 2022.03.17
線維肉腫の基礎知識
POINT 線維肉腫とは
皮膚の下や筋肉の下にできる悪性腫瘍の一つです。コラーゲンを作る線維芽細胞が何らかの原因で悪性化することが原因です。手足や胸、お腹、頭、首にこぶ(腫瘤)ができます。痛みがあることは少ないです。病理検査(病気の部分を一部取り出して顕微鏡で見る検査)やCT検査、MRI検査を行い腫瘍の状態が詳しく調べられます。線維肉腫の主な治療は手術です。転移している場合や再発予防を目的とする場合には抗がん剤治療が行われ、放射線治療が組み合わせられる場合もあります。線維肉腫の診療は主に整形外科で行います。
線維肉腫について
- 皮膚の下や筋肉の下にできる
悪性腫瘍 (がん )のこと - コラーゲンを作る線維芽細胞と呼ばれる細胞が何らかの原因で悪性化してがんとなる
- 乳幼児のがんの10%、成人のがんの1-3%を占める
- 乳幼児は生まれてから1年以内に生じることが多い
- 成人は30-50歳代に生じることが多い
線維肉腫の症状
- 手足や胸、お腹、頭や首などに腫瘤(こぶ)ができる
- 太ももの部分にできることが多い
- 痛みは少ない
線維肉腫の検査・診断
生検 :腫瘍 の組織を採取して腫瘍の種類を特定する- 画像検査:腫瘍の大きさや位置を調べる
CT 検査MRI 検査
線維肉腫の治療法
- 手術
腫瘍 摘出術:腫瘍を含め、広範囲に切除する- 再建術:広範囲に切除した部分の代わりに身体の他の場所から皮膚や筋肉、骨を持ってきて手足などが働ける状態にする
化学療法 抗がん剤 :手術前後で行うことがある
放射線療法 - 化学療法と放射線療法に関しては、単独で治療を行った場合の効果はあまり示されていない
- 乳幼児型の場合は、
転移 することが少ないため、予後 は良好 - 成人型の場合は、転移することが多い
5年生存率 は約70-80%
線維肉腫のタグ
線維肉腫に関わるからだの部位
