けーらーびょう
ケーラー病
舟状骨(足の甲にある骨)に炎症が起こる疾患。足舟状骨への血行が一時的に障害されることが原因
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最終更新: 2022.03.11
ケーラー病の基礎知識
POINT ケーラー病とは
舟状骨(足の甲にある骨)に炎症が起こる病気です。舟状骨の血流が悪くなることが原因です。3歳から7歳の小児(特に男児)に多いことが知られています。急に起こることはまれで、ゆっくりと起こることが多いです。足が腫れて、土踏まずの部分に痛みが現れます。子どもの場合は歩きかたに変化が起こることで見つかることもあります。ケーラー病が疑われる人はレントゲン検査が行われます。基本的には自然に治るのを待つことになるので、足の負荷を軽減することが重要です。完全に治るまでには1年から3年要すると考えられています。ケーラー病が心配な人は小児科もしくは整形外科で相談してください。
ケーラー病について
- 足の甲にある、舟状骨という骨に
炎症 が起こる疾患(無腐性壊死 :むふせいえしと言う)- 舟状骨への血行が一時的に障害されることが原因
- 片足に起こる
- 3-7歳の小児、特に男児に多い
- 急性
発症 はまれで、慢性に経過することが多い
ケーラー病の症状
- 足が腫れて痛み、つちふまずの部分に圧痛が生じる
- 体重支持と歩行により不快感が増し、小児の場合歩き方がおかしくなることがある
- 舟状骨の厚みが減って平らになる
ケーラー病の検査・診断
レントゲン 検査:舟状骨の厚みが減って平らになっていないか調べる- 骨がいくつかに分かれる
- 発病した側と、発病していない側でレントゲン写真を比べると、どのくらい病気が進んでいるかが評価できる
自己免疫疾患 ・捻挫 ・骨髄炎などとの区別が必要
ケーラー病の治療法
- 主な治療法
- 自然に治るのを待つ(安静と痛みの軽減が必要)
- 負荷を軽減する目的で靴敷き(足底挿板)を使用
- 重度の場合は歩行用ギプスを使用
- 完全に治るまでに長期間かかる(
レントゲン が正常化するには1-3年を要する)- 一般的に長期的な見通しは良好で、後遺症は残らない