ぎつうふう
偽痛風
肩・肘・手首・股関節・膝・足・首などに、急激な関節の痛みが出現する病気
12人の医師がチェック 106回の改訂 最終更新: 2020.02.28

偽痛風の治療について

偽痛風の治療には大きく分けて、薬を使わない対処法と薬物療法の2つがあります。対処法には安静、アイシング、患部挙上といった方法があり、薬物療法にはNSAIDsステロイド薬、コルヒチンなどがあります。これらの治療により、炎症を早く取り症状を改善させることができます。

1. 偽痛風の治療

偽痛風は加齢に伴ってピロリン酸カルシウムが関節内に蓄積し炎症を起こす病気です。膝の痛みのため歩くのが困難になったり、熱が続いて体力を消耗したりします。そのため、偽痛風が起きた場合にはなるべく早く炎症を取れるよう、安静、アイシングといった対処法や薬物療法を行います。以下では偽痛風の治療として行われる対処法と薬物療法について、詳しく説明していきます。

2. 発作時の対処法

偽痛風の対処法には安静、アイシング、患部挙上があります。これらは炎症が起きている場所の負担や血流を減らすことで偽痛風の炎症を軽減する狙いがあります。以下で詳しく説明していきます。

安静

偽痛風が起きている関節に負担をかけることは症状悪化の原因になります。そのため、偽痛風が起きている時には安静にして、運動を控えるようにしてください。また偽痛風が起きている間は患部を揉みほぐしたり、マッサージすることも厳禁です。

アイシング

アイシングとは患部を氷やアイスパックなどで冷やすことです。偽痛風は関節にたまったピロリン酸カルシウムを白血球が異物と認識し攻撃すること起こりますが、この白血球は血流に乗って関節にやってきます。アイシングは患部の血流を減らす効果があり、偽痛風に有効です。

アイシングは氷と水を入れた氷のうやアイスパックをタオルでまくなどして行うようにしてください。一度のアイシングは20分程度で行い患部がまた熱を持ち始めたら、アイシングをするということを繰り返します。

患部挙上

患部挙上とは症状のある部分を高い位置に持ち上げることです。患部を心臓よりも高い位置にあげることで、患部の血流を減らす効果が得られます。

3. 薬物療法

偽痛風の関節の腫れや痛みを早く引かせたり、再発を防ぐ目的で薬物療法が行われることがあります。偽痛風で用いられる薬は以下のものがあります。

  • NSAIDs(内服薬
  • ステロイド薬(注射薬、内服薬)
  • コルヒチン(内服薬)

以下で詳しく説明していきます。

NSAIDs(ロキソニン®︎、ボルタレン®︎など)

NSAIDsは炎症を抑える効果がある薬で、偽痛風の関節の炎症や痛みを和らげる目的で使われます。ロキソプロフェンナトリウム(商品名:ロキソニン®︎など)やジクロフェナクナトリウム(商品名:ボルタレン®︎など)などの薬が該当します。薬の効果はすぐあらわれ、飲んでから数十分程度で痛みが軽くなります。

NSAIDsの注意すべき副作用には消化性潰瘍腎機能障害があります。消化性潰瘍とは胃や十二指腸の粘膜が深く傷ついた状態のことで、腹痛や黒い便といった症状が現れます。もし、NSAIDsを内服していて、体調の変化を自覚する場合はお医者さんに相談するようにしてください。

ステロイド薬(ケナコルト-A®︎、プレドニゾロンなど)

ステロイド薬はもともと身体の中で作られているホルモンを治療薬に応用したものです。ステロイド薬は炎症を抑える作用があります。そのため、偽痛風が起きた時に関節の炎症や痛みを和らげる目的で使うことができます。

ステロイド薬には注射薬、飲み薬、点滴薬、塗り薬などがあります。偽痛風の治療としてはステロイド薬の注射薬(ケナコルト-A®︎など)、飲み薬(プレドニゾロンなど)を使います。注射薬は腫れている関節に直接注射して使います。飲み薬は数日内服することがありますが、症状がおさまれば中止します。これはステロイド薬を飲み続けた時に問題となる以下の副作用を避けるためです。具体的にステロイド薬を飲んだ場合に問題となる副作用は以下の通りです。

  • 数日間飲んだ場合に問題となる副作用
    • 眠れなくなる
    • 気分が落ち込む、または高ぶる
    • 血糖が上昇する
    • 血圧が上昇する
    • コレステロールが上昇する
  • 数週間飲んだ場合に問題となる副作用
    • 感染症にかかりやすくなる
    • 体重が増加する
    • 骨がもろくなる
    • 白内障緑内障になる

このようにステロイド薬は副作用が多い薬ですが、使用期間を短くすることで効果を得ながら副作用を減らすことができます。ステロイド薬の使用中になんらかの体調変化があった場合にはお医者さんに相談するようにしてください。

コルヒチン

主にコルヒチンは偽痛風を繰り返している人で、発作の予防目的に用いられる薬です。偽痛風は関節にたまったピロリン酸カルシウムを白血球が異物と認識し、攻撃すること起こります。コルヒチンはこの白血球が関節に集まるのを抑えます。

コルヒチンの副作用には消化器障害(下痢、嘔吐)や肝機能障害などがあります。コルヒチンを内服しはじめて下痢や嘔吐、倦怠感などがある場合にはお医者さんに相談するようにしてください。