[医師監修・作成]腎盂腎炎(腎盂炎)の治療:抗菌薬・尿管ステント・腎瘻など | MEDLEY(メドレー)
じんうじんえん
腎盂腎炎
腎臓と尿管のつなぎ目にあたる「腎盂」に炎症が起こった状態。原因のほとんどは細菌感染である。
13人の医師がチェック 190回の改訂 最終更新: 2022.01.28

腎盂腎炎(腎盂炎)の治療:抗菌薬・尿管ステント・腎瘻など

腎盂腎炎を治すにはどのような治療があるのでしょうか。腎盂腎炎は細菌による感染症なので抗菌薬が治療の主体になります。さらに必要に応じて停滞した尿を身体の外にだす治療を行うことがあります。

1. 腎盂腎炎の治療はどのようにして行う?

腎盂腎炎(じんうじんえん)の治療にはどのようなものがあるのでしょうか。腎盂腎炎は細菌などによる感染症です。細菌による感染症の治療は抗菌薬(抗生物質、抗生剤)の使用が効果的です。

抗菌薬以外にも治療が必要なことがあります。腎盂腎炎の原因の一つに尿の流れの停滞があります。停滞した尿は感染源になりえます。このため尿の停滞が腎盂腎炎の原因になっている場合には尿を身体の外に出す治療を行います。この治療を尿のドレナージといいます。ドレナージは体内に貯留した液体を身体の外に出す治療のことです。

2. 腎盂腎炎の抗菌薬治療

腎盂腎炎は腎盂という腎臓の一部分に主に細菌が感染して起こる病気です。細菌感染に対しては適切な抗菌薬を投与することで効果が期待できます。抗菌薬と言ってもその種類は無数にあり、様々な状況を考慮して最適な抗菌薬を選ぶ必要があります。

医師はどのようにして抗菌薬を選んでいるかを解説します。抗菌薬の選択の際には以下のようなことを重要視しています。

  • 細菌検査の結果
  • 患者さんの状態
  • 患者さんの背景

腎盂腎炎を診断するにあたっては細菌検査を行います。

細菌検査には塗抹検査と培養検査があります。塗抹検査では細菌の種類を大きく4つに分類することができます。塗抹検査は最初の治療で使う抗菌薬の選択を決めるにあたって重要な参考材料になります。

培養検査は数日の時間を要しますが原因となった細菌の名前や抗菌薬の効きやすさを知ることができます。培養検査をもとにして抗菌薬を最適なものに変更することができます。

腎盂腎炎と一口にいっても患者さんの状態は様々です。患者さんの状態は抗菌薬を選択する上で大切な判断材料です。例えば腎盂腎炎が進行して細菌が血液中にも確認されるような状態(菌血症)では通常の腎盂腎炎より強力な治療が必要になります。

一方で抗菌薬を使うにあたっては患者さんの臓器の機能には注意をしなければなりません。

抗菌薬は感染症の治療には必要なものですが、薬は身体にとっては負担になります。腎臓などの機能が低下している場合には抗菌薬の投与量を調整します。

患者さんの背景は一人ひとりで異なります。がんの治療中であったり糖尿病の持病を抱えていたりすると健康な人に比べて免疫力が低下していることも想定されます。腎盂腎炎のほとんどは大腸菌という細菌を原因としますが、免疫力が低下していると通常とは異なる細菌が原因になることもあります。このために特殊な状況下にあると考えられる人に対しては通常の抗菌薬とは違う種類を選択することもあります。

他にも施設ごとに抗菌薬の効果が異なる点などの条件を踏まえて治療に使う抗菌薬を選びます。

腎盂腎炎の抗菌薬治療の期間

腎盂腎炎の抗菌薬を用いた治療期間は2週間(14日)が目安とされています。通常は注射による薬の投与から始めて状態が落ち着いてきたりすると内服薬に変更して治療することが多いです。

腎盂腎炎の抗菌薬治療の注意点

腎盂腎炎は経過がよければ注射による抗菌薬治療から内服による治療に切り替えて治療をします。治療経過と全身状態が良ければ退院も早くにできることがあります。

外来での抗菌薬治療の注意点としては、症状がよくなっていても抗菌薬はしっかりと定められた治療期間飲みきることが大切です。

参照:レジデントのための感染症診療マニュアル第3版、がん患者の感染症診療マニュアル第2版、Mandell, Douglas, and Bennett’s Principles and Practice of Infectious Diseases 8th edition

3. 腎盂腎炎に用いられる主な抗菌薬

腎盂腎炎に用いる抗菌薬は多数あります。ここでは腎盂腎炎の治療に用いられる抗菌薬の例を示して解説します。ここで紹介する抗菌薬は原因となっている細菌がまだ完全には判明していない状態で選ばれるものです。培養検査などの結果で細菌の種類が判明した後には、最も適した抗菌薬に変更することもあります。

培養検査や塗抹検査については「このページ」も参考にして下さい。

感染症治療薬ガイド」でも詳細に解説しているのであわせて御覧ください。

セフェム系抗菌薬

セフェム系の抗菌薬は様々な感染症治療で用いられる抗菌薬の一つです。細菌の細胞壁合成を阻害することで細菌を殺す効果を発揮します。セフェム系抗菌薬は第1世代から第4世代に分類されます。腎盂腎炎に用いられることが多いものの一つに第3世代に分類されるセフトリアキソンがあります。

【使用例】

  • セフトリアキソン(ロセフィン®など)
    • 1回投与量2,000mg/1日1回

セフトリアキソンの剤形は注射薬です。主な副作用は吐き気や下痢、蕁麻疹じんましん)、痒み(かゆみ)などです。副作用が出ることは比較的少ないとされています。

セフェム系抗菌薬についての詳細な解説は「セフェム系抗菌薬の解説」も参考にしてください。

ペニシリン系抗菌薬

ペニシリン系抗菌薬はセフェム系と同様に細胞壁合成阻害薬に分類される薬です。ペニシリン系抗菌薬で腎盂腎炎の治療に用いられるものの一つにタゾバクタム・ピペラシリンというペニシリンを分解されにくくした薬があります。

【使用例】

  • タゾバクタム・ピペラシリン(ゾシン®、タゾピペ®)
    • 1回投与量4,500mg/1日3-4回
      • 腎臓の機能によって調整が必要

タゾバクタム・ピペラシリンの剤形は注射薬です。主な副作用は吐き気や下痢、蕁麻疹じんましん)、痒みなどです。副作用が出ることは比較的少ないとされています。

ペニシリン系抗菌薬についての詳細な解説は「ペニシリン系抗菌薬の解説」もあわせて参考にしてください。

ST合剤(スルファメトキサゾール・トリメトプリム)

ST合剤はスルファメトキサゾールとトリメトプリムという2つの物質を合わせた薬です。細菌などが行う葉酸合成と葉酸の活性化を阻害して細菌の増殖を抑え抗菌作用を発揮します。

【使用例】

  • ST合剤(スルファメトキサゾール・トリメトプリム)(バクタ®、バクトラミン®など)
    • 1回投与量2,000mg/1日2回
      • 腎臓の機能によって調整が必要

軽症の腎盂腎炎はST合剤を治療に用いることがあります。ST合剤は多くの細菌に対して効果がある貴重な抗菌薬の一つです。一方でST合剤はいくつかの副作用に注意が必要で、妊娠中の人には避けるようにします。ST合剤の副作用は皮膚症状(発疹、痒み、じんましんなど)や消化器症状(食欲不振、吐き気など)、血小板減少症、無顆粒球症などがあります。

血小板減少症や無顆粒球症が起こることは多くはありません。血小板減少症が起こると点状出血や青あざや出血しやすいなどが症状として自覚されることがあります。無顆粒球症の症状は突然の高熱が出ることなどがあります。これらの症状が出たときには医師や薬剤師にすみやかに連絡してください。

ST合剤についての詳細な解説は「ST合剤の解説」もあわせて参考にしてください。

ニューキノロン系抗菌薬

ニューキノロン系抗菌薬は細菌のDNAが作られるのを妨害することで細菌が増殖するのを抑えます。妊娠中の人に対してはできるだけ避けるようにされています。

【使用例】

  • レボフロキサシン(クラビット®、レボフロキサシン)
    • 1回投与量500mg/1日1回
      • 腎臓の機能によって調整が必要
  • シプロフロキサシン(シプロキサン®、シプロフロキサシン) 
    • 1回投与量500mg/1日2回
      • 腎臓の機能によって調整が必要

ニューキノロン系抗菌薬の副作用には下痢や吐き気、食欲不振などの消化器症状があります。稀ですが重要な副作用としてはけいれんや血糖異常(低血糖高血糖)、不整脈などにも注意が必要です。

ニューキノロン系抗菌薬についての詳細な解説は「ニューキノロン系抗菌薬の解説」もあわせて参考にしてください。

カルバペネム系抗菌薬

カルバペネム系抗菌薬はセフェム系抗菌薬やペニシリン系抗菌薬と同様に細胞壁合成阻害薬に分類される薬です。カルバペネム系抗菌薬はPBP(ペニシリンン結合タンパク質)という細胞壁の合成に深く関わるタンパク質に結合して細胞壁の合成を阻害します。

【使用例】

  • メロペネム(メロペン®、メロペネム)
    • 1回投与量2,000mg/1日3回
      • 腎臓の機能によって調整が必要

カルバペネム系抗菌薬は重症な腎盂腎炎やESBL(基質特異性拡張型βラクタマーゼ)産生菌という耐性菌が原因になっていると考えられる場合に用いられることが多いです。

カルバペネム系抗菌薬の副作用は下痢、嘔吐などの消化器症状のほか意識障害や腎障害などがあります。またバルプロ酸という抗てんかん薬と同時に使うとバルプロ酸の効果が弱まりてんかん発作が起こることがあります。

カルバペネム系抗菌薬についての詳細な情報は「カルバペネム系抗菌薬の解説」もあわせて参考にしてください。

アミノグリコシド系抗菌薬

アミノグリコシド系抗菌薬は細胞のタンパク質の合成を阻害することで抗菌作用を表す薬です。

【使用例】

  • ゲンタマイシン(ゲンタシン®、エルタシン®など)
    • 1回投与量体重1kgあたり1.7mg/1日3回
      • 腎臓の機能によって調整が必要
  • アミカシン(アミカシン、アミカマイシン®など)
    • 1回投与量体重1kgあたり15mg/1日1回
      • 腎臓の機能によって調整が必要

アミノグリコシド系の抗菌薬は腎盂腎炎に対して単独で用いられることはなくショック状態などの特に重要な場合においてセフトリアキソンやレボフロキサシン、シプフロキサシン、タゾバクタム・ピペラシリン、メロペネムなどと併用されます。

アミノグリコシド系抗菌薬の副作用は腎機能障害や聴覚障害などが知られています。

アミノグリコシド系抗菌薬についての詳細な情報は「アミノグリコシド系抗菌薬の解説」もあわせて参考にしてください。

4. 尿の流れを改善する治療:尿のドレナージ

尿の流れの停滞は腎盂腎炎の原因になります。停滞した尿は感染源になりうるからです。尿の停滞が腎盂腎炎の原因になっている場合には抗菌薬の投与とともに感染が起きている尿を体の外に出す治療が必要になります。たまった尿を身体の外にだす治療を尿のドレナージと言います。ドレナージは体内に貯留した液体を体の外に出す治療のことです。尿のドレナージには主に以下の4つの方法があります。

  • 尿のドレナージの方法と使い分け
    • 尿道カテーテル
      • 膀胱から尿道の間で尿が停滞しているときに用いる 
    • 膀胱(ぼうこうろう)
      • 膀胱から尿道の間で尿が停滞してるときに用いる。尿道カテーテルの挿入が不成功に終わった時に行う
    • 尿管ステント
      • 腎盂と膀胱の間(尿管)で尿が停滞しているときに用いる
    • 腎瘻(じんろう)
      • 腎盂と膀胱の間(尿管)で尿が停滞していて尿管ステントによる治療が困難なまたは不成功に終わった時

図:尿路の閉塞部位ごとのドレナージの方法。

尿のドレナージの方法は閉塞が起こっている場所によって使い分けます。以下ではそれぞれの方法について解説します。

尿道カテーテル

尿道カテーテルは尿の出口である外尿道口から膀胱まで通す管です。神経因性膀胱前立腺肥大症などが原因で膀胱から尿道の間で尿が流れなくなって腎盂腎炎が起きている場合に有効です。

膀胱瘻(ぼうこうろう)

膀胱瘻は下腹部から膀胱に管を挿入して尿を身体の外に出す方法のことです。膀胱瘻は膀胱から先の尿が流れなくてかつ尿道カテーテルが挿入できない場合に考慮されます。

膀胱瘻を挿入する際の手順を説明します。

【膀胱瘻の手順】

  1. 仰向けになります。
  2. 医師が超音波で膀胱の位置や形を観察します。
  3. 針を刺す場所を決めて消毒します。
  4. 針を刺す場所の周囲に麻酔をします。
  5. 麻酔が効いているのを確認した後、超音波検査の画像を見ながら針を刺します。
  6. 針の先を膀胱を貫かせて膀胱の中にまで到達させます。
  7. 針を残したままにして、針の中に細い針金(ガイドワイヤー)を挿入します。
  8. 針を抜いてガイドワイヤーだけ身体に残します。
  9. ガイドワイヤーに太い管を被せて挿入します。
  10. ガイドワイヤーを抜きます。
  11. 太い管がしっかり膀胱内にあることを確認して尿が体の外に出てきていることを確認します。
  12. 管を皮膚に縫い付けて抜けないようにして終了します。

【膀胱瘻のメリットとデメリット】

  • メリット
    • 膀胱に管を挿入するので確実に尿が身体の外に出てくる
  • デメリット
    • 全身の状態が悪い場合や、血液を固まりにくくする薬を飲んでいる場合にはできないことがある
    • 腸に傷がついてしまう合併症がまれにある
    • お腹に管が挿入されたままで過ごさなければならないので、生活が不便

膀胱瘻は尿道カテーテルに比べてお腹から針を刺すので身体への負担が大きいです。多くの場合は尿道カテーテルを挿入することが困難な場合に用いられます。

尿管ステント

ステントというのは管を内側から広げる道具です。尿管ステントは結石などによって尿管が狭くなっている状況のドレナージに有効な方法です。狭くなった尿管にステントを入れることで、尿はステントの中を流れることができ尿の流出を確保できます。

ステントを入れるためには膀胱鏡という内視鏡の一種類を使います。尿道から内視鏡を入れて尿管が膀胱に開口している部分(尿管口)まで内視鏡を進めます。内視鏡は道具を送り込めるようになっているので、ステントを尿管に挿入し腎盂まで届かせることができます。腎盂内の尿が出ることを確認してステントを留置して処置を終了します。

尿管ステントはステントの先を膀胱の中に残す方法と体の外に出す方法があります。膀胱の中に残す方法は体の外で袋などをつなげる必要がないのでステントを挿入する前とほとんど同じ感覚で過ごすことができます。尿管が狭くなった原因や状況などに応じて使い分けます。

腎瘻(じんろう)

腎瘻は腎臓に針を刺して管を挿入して尿を身体の外に出します。

腎瘻は腎盂から膀胱の間に閉塞がある場合に用いられます。腎盂から膀胱の間の閉塞には尿管ステントも有効なことがありますが、完全に尿管が閉塞している場合などでは尿管ステントによる治療が困難となり腎瘻が用いられることがあります。

図:経皮的腎瘻造設術のあとのイメージ。

経皮的腎瘻造設術の流れについて解説します。

【経皮的腎瘻造設術の手順】

経皮的腎瘻造設術はX線を用いるので透視室という場所で行われることが多いです。以下は経皮的腎瘻造設術の手順です。

  1. うつ伏せになります。(腎臓は背中側の臓器だからです)
  2. 医師が超音波で腎盂の位置や形、腎臓の血管などを観察します。
  3. 針を刺す場所を決めて消毒します。
  4. 針を刺す場所の周囲に麻酔をします。
  5. 麻酔が効いているのを確認した後、超音波検査の画像を見ながら針を刺します。
  6. 針の先を腎臓を貫かせて腎盂にまで到達させます。
  7. 針を残したままにして、針の中に細い針金(ガイドワイヤー)を挿入します。
  8. ガイドワイヤーに太い管を被せて挿入します。
  9. 太い管がしっかり腎盂内にあることを確認して尿が体の外に出てきていることを確認します。
  10. 管を皮膚に縫い付けて抜けないようにして終了します。

【経皮的腎瘻造設術のメリットとデメリット】

  • メリット
    • 腎臓から腎盂に直接管を挿入するので、確実に尿を体外に出すことができる
  • デメリット
    • 全身の状態が悪い場合や、血液を固まりにくくする薬を飲んでいる場合にはできないことがある
    • 腸や太い血管に傷がついてしまう合併症がまれにある
    • 背中に管が挿入されたままで過ごさなければならないので、生活が不便

腎瘻は尿管ステントに比べて体の負担が大きいのでまずは尿管ステントを行うことが多いです。腎瘻が優先される場合は早急にドレナージが必要な場合などです。

尿のドレナージはいつまで行うのか?

尿のドレナージは管を身体の中に挿入したままにするので生活に影響を与えてしまいます。尿のドレナージはいつまで必要なのでしょうか。

尿のドレナージの種類にもよりますが、尿の流れを停滞させていた原因が解消されればドレナージは必要なくなります。

原因によって治療のしやすさが異なるのでドレナージを要する時間は一概には決められません。腎盂腎炎に対するドレナージは長期に渡って必要になることは少ないのでいずれはドレナージで用いた管からは解放されると思います。

身体の中に異物があると生活は不自由になることもあり、できるなら避けたいところですが、治療を行う上ではどうしても尿をドレナージするために管の挿入を余儀なくされることもあります。治療が終わるまでの我慢と気持ちを切り替えてドレナージ用の管と上手に付き合うことが大切です。

5. 腎盂腎炎の治療には入院が必要?

腎盂腎炎の治療は多くの場合入院治療として行われることが多いです。入院治療が必要なのはなぜなのでしょうか。

腎盂腎炎は重い状態になりやすい

腎盂腎炎は短時間に進行することがあり重い状態に陥ることが知られています。

自分では症状が軽いと思っていてもその後に悪化する可能性がある場合には入院が勧められます。入院中は環境も変わってストレスになるのは間違いないですが状態が悪化したときには早急な対応が取れるなどのメリットがあります。

外来で治療が可能といわれた場合の注意点

腎盂腎炎が軽くて医師から外来でも治療が可能と言われることもあります。外来で治療するメリットは慣れた環境で過ごすことができて治療中のストレスも少なくて済むなどです。外来治療中には以下の点に注意してください。

  • 治療を開始して数日たっても症状が悪化していると思った場合は再受診する
  • 吐き気などがあって水分や食事がとれない場合には無理をせずに入院を検討

腎盂腎炎は治療を開始しても解熱するには2−3日を要することが多いです。しかしこの間にも症状が悪化した場合には腎盂腎炎が進行して腎膿瘍(腎臓にがたまる)などを起こしていることもありえます。その場合は予定された受診日を待つのではなく速やかに医療機関を再受診することをお勧めします。腎膿瘍になっている場合では膿のたまりを抜くような処置が必要だからです。

水分や食事がとれない場合には基本的には入院して点滴で水分を補いながら治療することが勧められます。外来での治療を選んで帰った後に思った以上に水分や食事がとれないことはあり得る話です。水分や食事がとれない状況では脱水に陥ることもあり症状の悪化の原因にもなりえます。一度は外来治療を選択したものの思ったより状態がよくないと思ったときには入院治療に切り替えるのは妥当な選択です。