[医師監修・作成]多発性硬化症の治療について:治療薬やリハビリテーション | MEDLEY(メドレー)
たはつせいこうかしょう
多発性硬化症
免疫の異常が原因で、中枢神経(脳や脊髄)が障害を受ける病気。障害を受けても回復することがあり、症状が出たり消えたりする。
13人の医師がチェック 227回の改訂 最終更新: 2021.11.26

多発性硬化症の治療について:治療薬やリハビリテーション

多発性硬化症の治療は時期によって異なり「病気が発症してすぐの段階での治療」と「再発予防のための治療」、「後遺症に対する治療(リハビリテーション)」の3つに分かれます。どの治療も多発性硬化症と付き合っていくうえで重要なので、それぞれについて説明します。

1. 病気が発症してすぐの段階での治療:急性増悪期の治療

病気が発症してすぐの段階(急性期)では主にステロイド薬を使って治療が行われます。具体的には、大量のステロイド薬を点滴する「ステロイドパルス療法」です。ステロイドパルス療法は初発(病気が初めて起こったとき)だけではなく、再発した場合にもその効果が期待できます。ステロイドパルス療法の具体例や副作用について説明します。

ステロイドパルス療法の具体的な例

ステロイドパルス療法の一例としては、1日に500mgから1000mgのメチルプレドニゾロンを点滴し、これを3日間から5日間続けます。ステロイドパルス療法が終了した後に症状の改善がない場合は、もう一度ステロイドパルス療法が行われるか、血液浄化療法(後述)が行われます。ステロイドパルス療法が終了した後は、必要に応じてステロイド薬を飲み薬に切り替えて、継続することがあります。

ステロイドパルス療法の副作用

ステロイド薬は有効な一方で、副作用もあります。特に、ステロイド薬を多く使うステロイドパルス療法では副作用が強く出ることがあるので注意しなければなりません。

主な副作用として次のものがあります。

【ステロイド薬の副作用】

  • 感染症にかかりやすくなる
  • 血糖値が上がる
  • 血圧が上がる
  • 眠れなくなる
  • 気分が落ち込むまたは高ぶる
  • 骨がもろくなる

これらの副作用を防ぐために、さまざまな予防法を行わなくてはなりません。

例えば、感染症にかかるのを防ぐために、日ごろから「マスクの着用」や「手洗い」などを行ってください。また、骨がもろくなる対策として処方される骨を補強する薬(ビタミンDやビスフォスフォネート製剤)も欠かさず飲むようにしてください。副作用は心配なものですが、ステロイド薬は多発性硬化症の治療には必要なものです。

急に薬を中止すると身体への悪影響が起こることがあるので、内服に切り替わって自己管理するようになっても、自己判断で薬を中止することは避けるようにしてください。とはいえ、体調が悪く薬が飲めない状況になることはありえます。その際にはかかりつけのお医者さんや薬剤師さんに相談してください。服用についてのより詳しい説明は「ステロイド内服薬の副作用とは」で説明しているので参考にしてください。

ステロイドパルス療法の効果がない場合

多発性硬化症に対してはステロイドパルス療法が有効ですが、なかには効果が不十分な場合もあります。効果が不十分な人に対しては血液浄化療法が検討されます。血液浄化療法は、症状の原因となっている血液の一部の成分を取り除いて身体に戻す治療のことです。多発性硬化症では原因となっている免疫機能を担う物質を血液から取り除いて、その後血液を身体に戻します。具体的には、血管に太い管を挿入して血液を抜き出し、機械で不要と考えられる成分を取り除いて、きれいになった血液を管から身体に戻します。

2. 再発予防のための治療

多発性硬化症は再発する病気です。ステロイドパルス療法によって症状が落ち着いた後には、再発を予防するための治療が行われます。再発を予防するために次の薬が治療に用いられます。

これらの薬にはどれも再発を抑える効果がありますが、どの薬を選ぶかは患者さんの病気と身体の状態を鑑みて選ばれます。

次にそれぞれの薬の特徴を説明していきます。

インターフェロンベータ(IFN-β)製剤/IFN-β-1b製剤(商品名:ベタフェロン®)、IFN-β-1a製剤(商品名:アボネックス®)

インターフェロン(IFN)とは、ウイルスなどの病原体や腫瘍細胞などの異物に応答して産生されるサイトカインと呼ばれる体内物質のひとつです。

元々、ウイルス増殖を抑える因子として発見されたことから、ウイルス干渉因子 (Interference Factor)を由来としてInterferon(略語:IFN)と名付けられた経緯があります。

IFNにはいくつかの種類(ファミリー)に分かれ、IFN-α、β、ωなどのI型IFN、IFN-γのII型IFNなどがあります。IFNは自身の受容体との相互作用を介して抗ウイルス作用(抗ウイルスタンパク酵素産生)、腫瘍増殖抑制作用、免疫活性を制御する作用などをあらわします。

医薬品として使われているIFNは主にIFN-αやIFN-βの製剤で、ヒトの免疫細胞を培養し産生された天然型や遺伝子組換え技術により造られた製剤です。IFN製剤は慢性肝炎(主にB型、C型)などウイルス性疾患や悪性腫瘍などの治療薬として使われる他、多発性硬化症の治療薬としても使われています。

多発性硬化症の治療で使われるのはIFN-βの製剤で、IFN-β-1b製剤(商品名:ベタフェロン®皮下注)やIFN-β-1a製剤(商品名:アボネックス®筋注)などがあります。

多発性硬化症は神経線維を覆うミエリン(髄鞘)が障害される脱髄(だつずい)によってさまざまな症状が引き起こされますが、この脱髄を引き起こす要因として、本来であれば免疫としてウイルスや細菌などの異物から身体を守ってくれているリンパ球T細胞の関与が考えられています。脱髄発症の仕組みは完全には解明されていませんが、ミエリン類似物を抗原としてT細胞が活性化する、活性化したT細胞が血液脳関門を通過し中枢へ移行する、中枢へ移行し再活性化したT細胞が炎症性サイトカインを分泌し結果としてミエリン産生細胞が破壊される、などが考えられています。

IFN-βは、末梢におけるT細胞の活性化を抑制する作用、活性化したT細胞の血液脳関門の通過を抑制する作用、中枢におけるT細胞の再活性化を抑制し炎症性サイトカインの分泌を抑制する作用などをあらわすとされ、これらの作用により多発性硬化症の発作の回数を減らし症状の進行を抑える効果が期待できます。またIFN-βには、多発性硬化症の病巣が繰り返しあらわれるのを抑える効果なども考えられています。

◼︎IFNの副作用や注意点などに関して

IFN製剤による治療で注意すべき副作用には発熱などのインフルエンザ様症状、発赤や痛みなどの注射部位反応、食欲低下などの消化器症状、めまいやうつ(抑うつ)などの精神神経系症状、間質性肺炎甲状腺機能異常(甲状腺機能の亢進や低下)、心筋症心不全などの循環器症状、血糖値の変動などがあります。

IFN製剤による副作用の中でもインフルエンザ様症状はよくみられる症状のひとつで、発熱、頭痛、倦怠感、関節痛などのインフルエンザにかかった時のような症状があらわれる場合があります。これらの症状を和らげるため、NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)などが使われることがあります。また投与時点を寝る前(就寝前)にし、発熱などの副作用発現に関わる副腎皮質ホルモン(コルチゾール)の体内変動に適応させることで症状軽減をはかることなども考えられます。またFN-β-1b製剤のベタフェロン®は皮下注射で通常「隔日(1日おきに)投与」、IFN-β-1a製剤のアボネックス®は筋肉注射で通常「週1回投与」などといったように製剤毎の使用方法などへの十分な理解も必要です。注意すべき副作用だけでなく、使用方法なども含めて医師や薬剤師からしっかりと説明を聞いておくことがとても大切です。

フィンゴリモド(商品名:イムセラ®、ジレニア®)

フィンゴリモドはマイリオシンという天然物の構造変換によって造られた化合物で、日本では2011年に承認され、多発性硬化症の再発予防や身体的障害の進行抑制目的で使われている内服薬(カプセル剤)です。

多発性硬化症は神経線維を覆うミエリン(髄鞘)が障害される脱髄(だつずい)によってさまざまな症状が引き起こされ、この脱髄を引き起こす要因として、本来であれば免疫としてウイルスや細菌などの異物から身体を守ってくれているリンパ球の関与が考えられています。脱髄の仕組みとして、リンパ球が血液中へ移出し、その後中枢へ移行することでミエリンを障害(脱髄)するとされていますが、リンパ球はリンパ球上のスフィンゴシン1-リン酸受容体1型(S1P1受容体)という物質を介して血液中へ移出します。フィンゴリモドは体内で代謝を受けた後、S1P1受容体に結合しリンパ球の移出を阻害することで脱髄を抑制するとされています。またフィンゴリモド自体も中枢神経系へ移行し、これによっても脱髄などを抑える作用をあらわすと考えられています。

フィンゴリモドの注意すべき副作用には徐脈などの循環器症状、リンパ球減少に伴う易感染性(感染症にかかりやすくなる)、頭痛やめまいなどの精神神経系症状、下痢や吐き気などの消化器症状、黄斑浮腫肝機能障害などがあります。特に初回投与時などにおける循環器症状には注意が必要とされ、初回投与の前後に心電図を測定したり心拍数や血圧といったバイタルサインの観察などを行う必要があります。また、フィンゴリモドには催奇形性の報告があり、妊婦や妊娠している可能性がある婦人への投与は控えます。

フィンゴリモドはアミオダロン(主な商品名:アンカロン®)などの抗不整脈薬などとの相互作用(飲み合わせ)に注意が必要です。また薬剤の保管にも注意が必要で、直射日光、高温、湿気などを避けて保管します(通常、凍結を避けて25℃以下で保管)。フィンゴリモドによる治療に限ったことではありませんが、副作用だけでなく併用薬や保管などの注意も含め、医師や薬剤師から事前にしっかりと聞いておくことがとても大切です。

ナタリズマブ(商品名:タイサブリ®)

日本では2014年に承認された注射剤で、特定分子に結合する抗体として造られたモノクローナル抗体と呼ばれる製剤のひとつです。

多発性硬化症では、リンパ球が血液中へ移出し中枢(脳や脊髄)へ移行し神経線維を覆うミエリン(髄鞘)が破壊される脱髄(だつずい)により、感覚の鈍磨や動作障害などの症状が引き起こされると考えられています。

リンパ球などの白血球細胞が中枢へ移行するには血液脳関門を通過することが必要となりますが、この通過には白血球(白血球炎症細胞)の表面に発現しているα4β1インテグリンという物質と血管内皮細胞表面にあるVCAM-1という接着部分子との相互作用が関与しているとされています。

ナタリズマブはα4インテグリンに特異的に結合し、リンパ球の血管内皮細胞への接着及びその後の血管外組織への移行を阻害することで、多発性硬化症の病巣形成を抑える作用をあらわしたり、病巣で進行している炎症反応を抑える可能性も示唆されています。

ナタリズマブは多発性硬化症の治療薬としては世界初のモノクローナル抗体製剤(「モノ:単一」「クローナル:混じりっけのない集合」を意味し、免疫細胞がつくる抗体のコピー(クローン)を主成分とする製剤)として開発され、日本では2014年に承認されています。

ナタリズマブで注意すべき副作用には、感染症、過敏症、肝障害、頭痛やめまいなどの精神神経系症状、吐き気などの消化器症状などがあります。

また頻度は稀とされますが、 進行性多巣性白質脳症PML)が起こる可能性もあります。このPMLは多くの人に潜伏感染しているJCウイルスによって引き起こされ、ナタリズマブの免疫低下作用により、このウイルスによるPMLのリスクが増加すると考えられています。

血中にJCウイルスに対する抗体がある場合、過去に免疫抑制薬による治療を受けている場合などは特に注意が必要とされ、通常、事前にこれらの事項を十分確認した上で薬剤が投与されますが注意は必要です。PMLが疑われる症状としては例えば、体の片側の麻痺、手足の麻痺、手足の運動がうまくできない、言葉が出にくい、目が見えにくい、飲み込めない、けいれん、ぼんやりする、忘れっぽくなる、考えがまとまらないなどがあり、これらの症状があらわれた場合はすぐ医師に連絡するなど、適切に対処することが大切です。

またナタリズマブは眼症状にも注意が必要で、頻度は稀とされますが網膜障害(急性網膜壊死)などがあらわれる可能性もあります。目が見えにくい、目のかすみ、充血などがあらわれた場合も医師に連絡したり必要に応じて眼科を受診するなど、適切に対処することが大切です。

グラチラマー(商品名:コパキソン®)

日本では2015年に承認された多発性硬化症の再発予防薬で、自己投与が可能な注射剤(皮下注製剤)です。

多発性硬化症では、なんらかの理由により免疫機能に関わるリンパ球が血液中へ移出し中枢(脳や脊髄)へ移行することで神経線維を覆うミエリン(髄鞘)が破壊される脱髄(だつずい)により、感覚の鈍磨や動作障害などの症状が引き起こされると考えられています。

グラチラマーは、末梢のリンパ節内の抗原提示細胞(APC)表面に存在する主要組織適合遺伝子複合体 (MHC)分子に結合することで、脱髄を引き起こす因子となるTh1やTh17といった炎症に関連するリンパ球T細胞への分化が阻害されます。また、制御性T細胞やTh2細胞の分化を誘導し、誘導されたこれらのT細胞は抗炎症サイトカインや脳由来神経栄養因子(BDNF)を分泌するとされています。グラチラマーはこれらの作用により異常な状態の免疫機能を調節し、多発性硬化症の再発を抑制すると考えられています。

グラチラマー製剤のコパキソン®の投与は、専用の注入補助器(オートジェクト2®)を用いて行い、医師により妥当と判断された場合には自己投与(自己注射)も可能です。

グラチラマー皮下注製剤(コパキソン®)の副作用の中でも注射に関わる反応には特に注意が必要とされ、例として注射直後の反応や注射部位への反応などがあります。

注射直後の反応は薬剤を投与した後、数分以内にあらわれる反応で、胸部や顔の紅潮、胸痛、息苦しさ、動悸などの症状があらわれる場合があります。これらの症状は比較的軽度で多くは一過性で次第におさまってくるとされますが、症状が重度な場合はもちろん仮に症状が軽度であっても症状が続く場合には過敏症(過敏性反応)などのおそれもあることから、そのような場合には医師に連絡するなど、適切に対処することがとても必要です。

また注射に伴い、注射した部位に赤み、痛み、痒みなどの注射部位反応があらわれる場合もあります。通常、注射部位反応を避けるため、腹部、上腕部、大腿部、腰部のそれぞれ左右の7ヵ所の注射部位を毎日変更するローテーション方法がとられます。また、グラチラマー皮下注製剤(コパキソン®)のシリンジの保管は通常、遮光し凍結を避けて2〜8℃で保存しますが、使用前にシリンジを室温に戻した状態で注射したり注射の深さを調節するなど工夫することで痛みの緩和が期待できることも考えられます。注射部位や注射に関する諸注意などを事前に医師からしっかり聞いておくこともとても大切です。

その他、グラチラマーで注意すべき副作用としては、不安やふるえなどの精神神経系症状、吐き気などの消化器症状などがあります。

フマル酸ジメチル(ラクフィデラ®)

フマル酸ジメチルは日本では2017年に承認された内服薬(カプセル剤)で、本剤以前に開発された多発性硬化症の治療薬とは異なる作用の仕組みによって効果をあらわす薬です。

多発性硬化症は、神経線維を覆うミエリン(髄鞘)が破壊される脱髄(だつずい)により、感覚の鈍磨や動作障害などの症状が引き起こされると考えられています。この脱髄には免疫に関わるリンパ球T細胞の中枢への移行やリンパ球T細胞の活性化による炎症性サイトカインの分泌などが示唆されていて、継続的な炎症性の刺激や神経変性性の刺激を介して病態が進行するとされています。これら刺激の少なくとも一部は有害な酸化ストレスが関わり、この酸化ストレスなどを制御する重要な防御機構としてNrf2転写経路があります。

フマル酸ジメチルは酸化、炎症、生体異物ストレスを軽減する細胞防御機構であるNrf2転写経路を活性化させ、末梢と中枢の両方で炎症反応を抑えたり中枢神経系細胞を保護する作用などにより、多発性硬化症による症状の悪化(再発)の頻度を減らしたり身体的障害の進行を遅らせる効果が期待できるとされています。

フマル酸ジメチルの注意すべき副作用としては、潮紅(顔や体の赤み)やほてりなどの血管障害、吐き気、下痢、腹痛などの消化器症状、発疹などの皮膚症状、リンパ球減少や白血球減少などの血液症状、腎障害、肝障害、過敏症などがあります。普段、ウイルスや細菌などの異物から身体を守ってくれているリンパ球が減少した状態が続くと感染症にかかりやすくなり、特にJCウイルスによる進行性多巣性白質脳症PML)は注意すべき感染症のひとつとされています。PMLが疑われる症状としては例えば、身体の片側の麻痺、手足の麻痺、手足の運動がうまくできない、言葉が出にくい、目が見えにくい、飲み込めない、けいれん、ぼんやりする、忘れっぽくなる、考えがまとまらないなどがあり、これらの症状があらわれた場合はすぐ医師に連絡するなど、適切に対処することが大切です。

シボニモド(メーゼント®)

2020年に承認された薬です。S1P1およびS1P5受容体に選択的に結合するS1P受容体調整薬です。リンパ節からリンパ球が移出することを防ぎ、中枢神経へのリンパ球の影響を抑えます。

3. 後遺症に対する治療:リハビリテーション

多発性硬化症では症状が長く残る(後遺症)ことがあります。後遺症を和らげたり、身体の機能をもとの状態に近づけたりする目的でリハビリテーションが行われます。多発性硬化症の症状は多様なので、後遺症もさまざまな形で現れます。

リハビリテーションは次の3つがあり、一人ひとりの後遺症に合わせて組み合わされます。

【リハビリテーションの種類】

  • 理学療法
  • 作業療法
  • 言語聴覚療法

それぞれリハビリテーションの内容が異なるので個別に詳しく説明します。

理学療法

理学療法では日常生活の基本的な動作を訓練します。日常生活に戻るために必要な動作である、「歩く」、「起き上がる」、「座る」といった動きを訓練します。

作業療法

作業療法では理学療法より細かな動きが求められる動作を訓練します。日常生活での自立を目指すために重要です。具体的には「食事をする」、「文字を書く」、「着替えをする」といったものです。患者さんの退院後の生活に必要な作業を重点的に練習していきます。

言語聴覚療法

言語聴覚療法では「話す」ことに加えて「ものを飲み込む」動作の訓練をします。また、「話す」ことだけではなく、より良いコミュニケーションを行う方法についても訓練します。

リハビリテーションを上手に行うために

今まで説明してきたリハビリテーションは主に施設で行われますが、日常生活の中にも取り入れることができます。例えば、施設で箸を使う訓練がはじまったのであれば、それを自宅の食卓でも取り入れるのはリハビリテーションの1つです。より上手にリハビリテーションを行うために、リハビリテーションのスタッフに、日常生活への組み込み方について相談してみてください。

4. 多発性硬化症の治療費

多発性硬化症の治療は高額になることがあり、どの程度の費用負担が必要かは気になることろです。多発性硬化症は「指定難病」であり、定められた基準を満たす人は医療費助成を受けることができます。具体的には「自己負担限度額」が設定されており、それを超えた分の費用は負担しなくてよくなります。なお、自己負担限度額は年収に応じて変動します。実際の負担額については、事前に病院の窓口で相談しておくとより確実です。具体的な申請方法などは「こちらのウェブサイト」も参考にしてください。

参考文献
・「神経内科ハンドブック」(水野美邦/編集)、医学書院、2016
・難病情報センターホームページ「多発性硬化症/視神経脊髄炎」(2019.3.20閲覧)