◆20人に調査
研究の対象は、手や腕の機能の後遺症をもった20人(59.3 ± 13.7歳)としました。参加者全員がアプリを使用した”Tap-it”を2回行い、指の機能を調べるテストを行いました。
◆楽しんで自主トレーニングを継続
調査の結果、以下が示されました。
脳卒中患者20人のうち、15人がタッピング課題の2試験を完了できたが、全ての参加者が、アプリを楽しみ、アプリを通じて麻痺手を改善する脳卒中後リハビリテーションの可能性を感じた。
この結果は、アプリの課題を完了することが困難である者もいたが、全ての研究参加者が楽しんでトレーニングを行ったことを示しています。
また、研究グループは、「[…]タブレットアプリは、脳卒中患者の手の巧緻性や機能を改善するために、反復し、タスクに基づいた、個別の指や手の動きを促進する自主トレーニングが簡単にできる方法を潜在的に提供する」とも述べています。
脳卒中後のリハビリテーションは、辛いイメージがあるかも知れませんが、タブレットなどの使用により、ゲーム感覚で楽しく訓練を行うことができる可能性が示されました。タブレットを用いた自主トレーニングは、他のトレーニングと比べてどの程度の効果があるか、今後の研究に興味がわいてきます。
執筆者
Tablet Apps and Dexterity: Comparison Between 3 Age Groups and Proof of Concept for Stroke Rehabilitation.
J Neurol Phys Ther. 2016 Jan
[PMID: 26630324]※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。