◆アメリカの医療関係者の男女を対象に
この研究は、アメリカで以前に行われた大規模追跡調査のデータを使って行われました。糖尿病、心臓病、がんにかかってない医療関係者の男女およそ20万人が対象になりました。
ジャガイモの消費について、4年ごとにアンケートを使って調べました。2型糖尿病が発生したかどうかを自己報告と補足アンケートで確認しました。
◆ジャガイモの消費と2型糖尿病
追跡した男女のうち、15,362人が新たに2型糖尿病と診断されました。ジャガイモの総消費量が高いほど、2型糖尿病のリスクは高くなっていました。焼いたジャガイモ、ゆでたジャガイモ、マッシュポテトをあわせて週に3回食べる回数が増えると4%、フライドポテトが週に3回増えると19%、2型糖尿病のリスクが高くなりました。
◆糖質の取り方でリスクを下げる
ジャガイモを全粒穀物(精白していない穀物。玄米やオートミールなど)に替えると、計算上2型糖尿病のリスクが下がると見積もられました。
ジャガイモはとてもおいしい食品ですが、食べ過ぎはよくないようです。
ジャガイモが特に糖尿病と関係しているのか、全体に食べる量が多いから糖尿病につながったのかはこの研究では区別されていませんが、全粒穀物に置き換えることで糖尿病の危険性を減らせるのではないかという見方も提示されました。
食習慣と病気の関係についてはほかにもいろいろな研究があり、多くの情報を見比べることで、バランスのよい食事に役立てることができるかもしれません。
執筆者
Potato Consumption and Risk of Type 2 Diabetes: Results from Three Prospective Cohort Studies.
Diabetes Care. 2015 Dec 17.
[PMID: 26681722]
※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。