◆コーヒーの摂取量と認知症の関連を調査
コーヒーに含まれるカフェインには、脳の細胞を守る効果があると言われており、認知症を改善する可能性が報告されています。
研究グループは、14,563人(35-74歳)を対象として、コーヒーを習慣的に飲む量と認知機能との関連を調べました。
◆コーヒーの摂取で認知症がわずかに改善
研究の結果、以下のことが示されました。
調整後、高齢者のなかのコーヒーの消費量について、2-3杯/日群と殆ど/全く飲まない群を比較すると、学習、記憶した単語の平均数と単語認知テストのみが関連した(相加平均比:1.03、95%信頼区間:1.00から1.07) […]。
この結果は、1日に2-3杯のコーヒーを飲んでいる人では、飲まない人と比較して、認知症がわずかに改善が見られたことを示しています。
今回の研究では一時点のデータを分析しているため、因果関係は述べられません。また、1日2-3杯のコーヒーを飲んでいる人が、記憶をよくするような何かしらの生活習慣があった可能性も否定出来ません。もし適量のコーヒーを飲むことで、認知症を防ぐ可能性があるとすれば、試してみる価値はあるかもしれません。
執筆者
Inconsistency of Association between Coffee Consumption and Cognitive Function in Adults and Elderly in a Cross-Sectional Study (ELSA-Brasil).
Nutrients. 2015 Nov 19
[PMID: 26610556]※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。