2015.12.23 | ニュース

ロボットを使ったリハビリで脳卒中を改善

過去の34の研究を検証

from The Cochrane database of systematic reviews

ロボットを使ったリハビリで脳卒中を改善 の写真

脳卒中後に腕の麻痺により、日常生活に障害が見られることがあります。今回の研究では、ロボットを使ったリハビリテーションを行い、脳卒中後の日常生活における動作能力が改善するか検証しました。

◆脳卒中後にロボットリハビリを実施

脳卒中後のリハビリでは、画面を見ながら手に装着した機械(ロボット)と一緒に、腕を動かすといったことを行う場合があります。

今回の研究では、過去の34の研究をまとめ、脳卒中後の手や腕などの麻痺にロボットを用いたリハビリテーションを行ったときの効果を検証しました。

 

◆ロボットリハビリで日常生活の動作能力が改善

以下の結果が得られました。

電気機械でロボットアシスト型の上肢トレーニングを行うと、日常生活動作(標準化平均差0.37、95%信頼区間0.11-0.64、p=0.005、I2=62%)、上肢機能(標準化平均差0.35、95%信頼区間0.18-0.51、p<0.0001、I2=36%)、上肢の筋力(標準化平均差0.36、95%信頼区間0.01-0.70、p=0.04、I2=72%)が改善したが、根拠の質は「低い」から「とても低い」であった。

脳卒中後の麻痺した腕に対して、ロボットを使ったリハビリテーションを行うと、日常生活の動作能力や腕の機能が改善するという結果でした。

 

脳卒中後のリハビリテーションには様々な方法がありますが、近年ではロボットを使ったリハビリテーションも増えてきています。病院でも設置しているところもありますので、今後このような方法が選択肢として取り入れられることが多くなってくるかもしれません。

執筆者

Shuhei Fujimoto

参考文献

Electromechanical and robot-assisted arm training for improving activities of daily living, arm function, and arm muscle strength after stroke.

Cochrane Database Syst Rev. 2015 Nov 7

[PMID: 26559225]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

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