◆がん患者に対するマインドフルネス療法の効果を検証
マインドフルネス療法とは、自分の感情や思考をできるだけ客観的に捉え、受け入れることで、否定的な考えに陥らないようにする治療法です。
今回の研究では、過去の7つの研究をまとめ、がん患者に対するマインドフルネス療法の効果を検証しました。
◆マインドフルネス療法で、不安とうつ症状が改善
研究の結果、以下のことが明らかになりました。
不安におけるプールした標準化平均差の変化は、対照よりもマインドフルネス療法を有意に支持した(-0.75、95%信頼区間:-1.28から-0.22、P=0.005)。同様に、うつに対するプールした標準化平均差の変化も、マインドフルネス療法を有意に支持した(-0.90、95%信頼区間:-1.53から-0.26、P=0.006)。
この結果は、マインドフルネス療法によって、より不安やうつ症状が改善したことを示しています。
うつ病の再発を防ぐことでも知られているマインドフルネス療法ですが、さまざまな精神症状で悩む方々のためにも更なる研究を期待します。
執筆者
Effectiveness of Mindfulness-based Therapy for Reducing Anxiety and Depression in Patients With Cancer: A Meta-analysis.
Medicine (Baltimore). 2015 Nov
[PMID: 26559246]※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。