2015.11.26 | ニュース

メタボを改善するには低脂肪乳より全脂肪乳?

ブラジルの研究チームが15,105人を分析

from The Journal of nutrition

メタボを改善するには低脂肪乳より全脂肪乳? の写真

メタボリックシンドローム(メタボ)は脂肪を摂る量が多いとなりやすいのでしょうか。今回の研究では、乳製品の脂肪量とメタボに関連性があるか検証しました。

◆全脂肪の乳製品と低脂肪の乳製品の摂取量はメタボと関連するのか?

今回の研究は、ブラジルで行われた調査に参加した15,105人を対象に、全脂肪の乳製品、低脂肪の乳製品の消費量とメタボの関連性を検証しました。

乳製品には、牛乳、チーズ、バター、ヨーグルトなどが含まれました。

 

◆全脂肪の乳製品とメタボは関連、低脂肪の乳製品では関係なし

以下の結果が得られました。

人口統計学的データ、閉経の有無、糖尿病の家族歴、食事摂取、食事に関係ないライフスタイルの要因、BMIで調整した解析により、Metスコアと全乳製品(1日あたり1点の乳製品が加わることに対して-0.044±0.01、p=0.009)、全脂肪の乳製品(-0.126±0.03、p<0.001)は段階的な負の関連性が認められたが、低脂肪の乳製品の摂取量と関連は認められなかった。

全乳製品、全脂肪の乳製品の摂取量が少ない人はメタボの重症度が高いという結果でした。

 

今回の研究結果のみでは、因果関係を述べることはできませんが、脂肪が多い乳製品は必ずしも低脂肪の乳製品よりメタボになりやすいというわけではないようです。

執筆者

Shuhei Fujimoto

参考文献

Total and Full-Fat, but Not Low-Fat, Dairy Product Intakes are Inversely Associated with Metabolic Syndrome in Adults.

J Nutr. 2015 Oct 28

[PMID: 26511614]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

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