◆睡眠不足と食欲を増す物質グレリンの関連性とは
グレリンは、胃から作られるホルモンの一種で、脳に働きかけて食欲を増す物質です。
今回の研究では、健常者19人を対象に、通常の睡眠時間を取る場合と睡眠時間に制限を設けた場合で、摂取カロリーとグレリンにどのような影響が見られるか検証しました。
◆睡眠不足ではグレリンが増え、甘い物の摂取カロリーが増えた?
以下の結果が得られました。
グレリンの値は、通常の睡眠時間と比べて、睡眠時間が制限された後で増大した(p<0.01)。
睡眠制限中の夜のグレリン値の増大は、甘い物による摂取カロリーがより高いことと関連していた(r=0.48、p=0.04)。
睡眠不足の場合、グレリン値は増えていました。さらに、グレリン値が増えた場合に、甘い物の摂取カロリーが増えているという結果でした。
睡眠不足であると太りやすいという話には、このような背景があるのかもしれません。
執筆者
Elevated ghrelin predicts food intake during experimental sleep restriction.
Obesity (Silver Spring). 2015 Oct 15
[PMID: 26467988]※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。