◆昼夜逆転すると食後の反応はどうなるか?
研究班は、健康な13人の人を対象として、日中働く人の生活時間で寝起きしたときと、昼夜逆転した生活時間にしたときとで、それぞれ午前8時と午後8時に食事したあとのエネルギー消費(食事誘発性熱産生)を測定し、違いを調べました。
◆昼夜逆転しても変化なし
次の結果が得られました。
ベースラインの期間において、早期の食事誘発性熱産生は朝よりも夜が44%少なかった。これはどの行動周期の効果よりも概日周期の影響によって説明された。すなわち、行動周期の影響とは独立に、生物学的な朝よりも生物学的な夜において早期の食事誘発性熱産生は50%少なかった。昼夜逆転は早期の食事誘発性熱産生に全体として影響を示さなかった。
昼夜逆転しても、朝のほうが食事誘発性熱産生が強いことに変化はありませんでした。
生活の時間帯や睡眠の長さが肥満や糖尿病などに影響するとした研究がこれまでにもありますが、食事誘発性熱産生が強い時間からずれることが、どこかで関係しているのかもしれません。
執筆者
The Human Circadian System Has a Dominating Role in Causing the Morning/Evening Difference in Diet-Induced Thermogenesis.
Obesity (Silver Spring). 2015 Oct
[PMID: 26414564]※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。