◆認知行動療法と呼吸法を行った効果を検証
今回の研究では、大うつ病の患者89名を対象に認知行動療法と呼吸法を組み合わせた場合の効果を検証しました。
呼吸法は、吸う時間と吐く時間を1:2になるように意識し、腕を挙げながらゆっくり吸い、少し呼吸を止めた後、下げながら吐くということを繰り返しました。これらの治療を4週間を行いました。
◆認知行動療法と呼吸法を行うと睡眠の質が改善
以下の結果が得られました。
年齢、社会経済状況、病気の重症度、精神に関する既往歴で調整した結果、実験群の睡眠の質は改善し、介入後では有意であった。
心拍数の変数パラメーターも有意に改善した。
認知行動療法と呼吸法を行うことで、睡眠の質が改善するという結果でした。
今回のような研究成果により、これまで報告されてきた治療法をさらに効果的に改善する方法が確立されていきます。呼吸法は簡便に行える方法ですので、医療従事者に相談しながら試してみる価値はあるかもしれません。
執筆者
Breathing exercise combined with cognitive behavioural intervention improves sleep quality and heart rate variability in major depression.
J Clin Nurs. 2015 Nov
[PMID: 26404039]※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。