◆加齢黄斑変性とカロテノイドの関連性を検証
カロテノイドは、植物などに含まれる天然の色素で、食べ物から吸収されると、体の中でビタミンAなどに変化します。ニンジンやトマトなどに多く含まれています。カロテノイドのなかでも、ルテインやゼアキサンチンという成分は、白内障や加齢黄斑変性を予防する可能性が言われています。
今回の研究は、アメリカの看護師と医療従事者のデータベースを用いて、計102,046人のデータを分析し、加齢黄斑変性とカロテノイド摂取量の関連性を分析しました。栄養成分は、食事の記録から計算しました。
◆カロテノイドを多く摂取している人では加齢黄斑性を発症している人が少ない
以下の結果が得られました。
血漿のルテイン/ゼアキサンチンの予測スコアについて、5分位数の両端の群を比較すると、男女ともに進行した加齢黄斑変性のリスクが約40%減少していた(5分位数の両端を比較した時のプール相対リスク0.59、95%信頼区間0.48-0.73、pトレンド<.001)。
カロテノイドのなかでも、ルテインとゼアキサンチンの摂取量を5段階に分けた時、最も多く摂取している人は、最も少ない摂取量の人と比べて、進行した加齢黄斑変性を発症する危険性が約40%低く、カロテノイドの他の成分についても、同様の傾向が見られ、危険性が25から30%低いという結果でした。
カロテノイドを多く摂取した人は加齢黄斑変性の発症が少ないという研究結果でした。一方で、ビタミンは多く摂取するほど効果が高くなるものではなく、摂りすぎで有害に働く可能性もあります。特にビタミンAの多量摂取で吐き気を起こしたり、妊娠中の過剰摂取で子どもの先天異常が多くなるなどの危険性も報告されていますので、適切な量に留意することが必要です。
執筆者
Intakes of Lutein, Zeaxanthin, and Other Carotenoids and Age-Related Macular Degeneration During 2 Decades of Prospective Follow-up.
JAMA Ophthalmol. 2015 Oct 8
[PMID: 26447482]※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。