◆運動と電気刺激を組み合わせる群と運動のみを行う群にランダムに振り分け
今回の研究は、変形性膝関節症の患者63人を、運動と電気刺激を併用する群と運動のみを行う群にランダムに分けました。
いずれの群も2週に1回、12回の治療を受けました。電気刺激は、大腿四頭筋(太ももの前面の筋肉)に行いました。
◆運動と電気刺激を組み合わせると、膝の痛みがより改善
以下の結果が得られました。
NMES群で、治療直後の膝の痛みは有意により大きく減少し、それは両群ともに治療後12週まで継続した。
膝の痛みについて、電気刺激を行った群では痛みの強さが10段階で7.4から3.3へ、運動のみを行った群では7.5から5へ改善していました。
変形性膝関節症の主な症状である痛みに対して有効な治療法は、様々なものが報告されています。今回は、運動と電気刺激を組み合わせることで、相乗効果を検証した研究でした。その効果はあまり大きくないものでしたが、痛みの程度は運動と電気刺激を組み合わせた群でより大きく改善していました。
変形性膝関節症の痛みの診断によって、行われる治療方法は変わります。詳しくは専門家に相談し、自分に合った治療方法のアドバイスを受けることをおすすめします。
執筆者
The effects of exercise and neuromuscular electrical stimulation in subjects with knee osteoarthritis: a 3-month follow-up study.
Clin Interv Aging. 2014 Jul 17
[PMID: 25083133]※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。