◆うつ症状と身体活動の関連を検証
20歳から64歳までの日本人労働者29,082人を追跡調査しました。身体活動は、仕事中、日常生活の活動量や運動習慣などの項目を聴取し、うつ症状の発症との関連性を検証しました。
◆立ち仕事や歩き仕事ではうつ症状を発症する危険性が0.86倍
以下の結果が得られました。
余暇での運動は、潜在的交絡因子で調整して、うつ症状のリスクとU字型の関連性を示した。
座り仕事をしている人と比べて、立ち仕事や歩き仕事をしている人ではハザード比(95%信頼区間)が0.86(0.81-0.92)であり、仕事でかなり動いていた人では0.90(0.82-0.99)であった。
座り仕事をしていた人と比べると、立ち仕事や歩き仕事をしていた人では、うつ症状を発症する危険性が低いという結果でした。
最近では、より効率的な経営のために社員の健康管理を行う健康経営という言葉もよく聞かれるようになってきています。仕事中の活動量がうつ症状の発症と関連しているかもしれないということを頭の隅に置いておいてもいいかもしれません。
執筆者
Associations of leisure-time, occupational, and commuting physical activity with risk of depressive symptoms among Japanese workers: a cohort study.
Int J Behav Nutr Phys Act. 2015 Sep 18
[PMID: 26384967]※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。