2015.09.14 | ニュース

アメリカで糖尿病は増え続け、人口の14%に

1988年-2012年の統計から

from JAMA

アメリカで糖尿病は増え続け、人口の14%にの写真

糖尿病は多くの人に起こり、さまざまな問題につながります。アメリカの人口について、1988年以来の大規模調査のデータから推計したところ、糖尿病の割合は2011年から2012年までの期間には人口の14.3%に至ったと見られました。

◆1988年以来のデータから推計

研究班は、1988年から1994年、1999年から2012年にかけて行われ、アメリカ全国からサンプル集団を集めた大規模調査のデータなどを使い、アメリカの人口に占める糖尿病の頻度を推計しました。

 

◆人口の14.3%が糖尿病

次の結果が得られました。

2011年-2012年の人口全体で、未調整有病率は総糖尿病が14.3%(95%信頼区間12.2-16.8)、診断された糖尿病が9.1%(7.8-10.6)、診断されていない糖尿病が5.2%(4.0-6.9)、前糖尿病状態が38.0%(34.7-41.3)であり、糖尿病がある人のうち36.4%(30.5-42.7)が診断されていなかった(糖尿病と前糖尿病状態の定義にはHbA1c、空腹時血糖値、2時間血糖値を使った)。

総糖尿病の年齢標準化有病率は1988年-1994年の9.8%(8.9-10.6)から、2001年-2002年には10.8%(9.5-12.0)、2011年-2012年には12.4%(10.8-14.2)に増加し(Ptrend<0.001、定義はHbA1cと空腹時血糖値による)、すべての年齢群で、どちらの性でも、すべての人種/民族グループについて、すべての教育水準において、また貧困収入比の三分位群のどれでも、有意に増加した。

調査期間のうちに、糖尿病がある人の割合は増え続けていると見られました。2011年から2012年には、糖尿病の診断を受けているか、HbA1c、空腹時血糖値、2時間血糖値のどれかが基準値以上であり糖尿病と見られる人が、人口全体の14.3%と見積もられました

 

2型糖尿病の主な原因は生活習慣と言われています。糖尿病があると心筋梗塞や脳卒中が増えるほか、糖尿病性網膜症などさまざまな合併症が起こり、健康上の大きな問題となります。糖尿病対策の重要さを印象づける結果と言えるかもしれません。

執筆者

大脇 幸志郎

参考文献

Prevalence of and Trends in Diabetes Among Adults in the United States, 1988-2012.

JAMA. 2015 Sep 8

[PMID: 26348752]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

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