◆高熱を出した女の子
この8歳の女の子は、発熱と発疹の症状があり受診しました。診察では、39℃の発熱と斑状発疹のほか、舌の表面がブツブツとしてイチゴのようになる「イチゴ舌」、唇が荒れる、首のリンパ節が腫れる、手のひらと足の裏が赤くなるといった特徴があり、川崎病と診断されました。
◆冠動脈瘤を予防
患者はアスピリンと免疫グロブリンで治療されました。
川崎病には免疫の異常が関わっていると考えられています。血管の炎症により、心臓の筋肉に血液を送る冠動脈に冠動脈瘤という変形ができるなど、心臓の異常が起こることがあります。アスピリン、免疫グロブリンはこれらの変化を抑えることができるとされます。
下の「参照文献」のリンクから、この患者に現れたイチゴ舌の写真が見られます(症状が現れている写真ですのでご注意ください)。特徴的な症状の知識として参考になる報告です。
執筆者
IMAGES IN CLINICAL MEDICINE. Strawberry Tongue.
N Engl J Med. 2015 Jul 30
[PMID: 26222562] http://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMicm1411222
※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。