◆18件の研究を統合
研究班は、論文データベースを検索して、1960年から2014年の間に刊行された論文から、母乳を飲ませることと白血病の関係を調べた18件を集め、対象者のデータを統合して統計解析しました。
◆6か月の母乳でオッズ比0.81
解析から次の結果が得られました。
18件の研究すべてのメタアナリシスから、まったく母乳栄養をしないか6か月よりも母乳栄養の期間が短い場合に比べて、6か月以上の母乳栄養は小児期の白血病のリスクの19%減少と関連していた(オッズ比0.81、95%信頼区間0.73-0.89)。
6か月以上母乳で育てられた子どもは、小児期の白血病が少なくなっていました。
母乳には良い点がたくさんありますが、その反面、ビタミンKが少ないため母乳だけを飲ませてビタミンKを補わないと出血しやすくなるといった点にも注意が必要です。それぞれの家庭に合ったスタイルで子育てをする中で、うまく母乳の効果を引き出せるといいですね。
執筆者
Breastfeeding and Childhood Leukemia Incidence: A Meta-analysis and Systematic Review.
JAMA Pediatr. 2015 Jun 1
[PMID: 26030516]
※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。