2015.04.20 | ニュース

夜型生活の人は糖尿病になりやすい

韓国の中年男女1,620人を横断研究

from The Journal of clinical endocrinology and metabolism

夜型生活の人は糖尿病になりやすいの写真

心筋梗塞、脳卒中などにつながる糖尿病やメタボリックシンドロームは、生活習慣と関係が深いと考えられていますが、「朝型・夜型」との関係は明らかにされていませんでした。 韓国の研究班は、47歳から59歳の参加者1,620人の健康状態を調査し、夜型生活の人は朝型生活の人に比べて糖尿病がオッズ比1.73倍と起こりやすく、男性に限れば糖尿病のオッズ比は2.98倍にのぼることを明らかにしました。

◆生活スタイルが朝方か、夜型か

研究グループは調査参加者のそれぞれに対し、生活のスタイルを質問票で「朝型」、「夜型」、「どちらでもない」の3種類に振り分けてもらいました。その結果、29.6%が「朝型」、5.9%が「夜型」、64.5%は「どちらでもない」に当てはまりました。

続いて、参加者それぞれの、糖尿病、メタボリックシンドローム、サルコペニア、内臓脂肪型肥満への罹患状況を調べ、生活時間の関係を調べました。

 

◆夜型は疾患リスクが増大

夜型の人は朝型の人に比べて糖尿病がオッズ比1.73倍、メタボリックシンドロームがオッズ比1.74倍、サルコペニアがオッズ比3.16倍と、いずれも統計的に有意にリスクが大きいことがわかりました。

性別ごとに見ると、夜型生活の男性は朝型生活の男性に比べて糖尿病がオッズ比2.98倍、サルコペニアがオッズ比3.89倍と大きく、夜型生活の女性は朝型生活の女性に比べてメタボリックシンドロームがオッズ比2.22倍でした。

 

早寝早起きのほうが病気になりにくいというこの結果。糖尿病予防のためには、食事や運動だけでなく、規則正しい生活も大事なのかもしれません。糖尿病などを診ている医師の方はどう思われますか?

執筆者

大脇 幸志郎

参考文献

Evening chronotype is associated with metabolic disorders and body composition in middle-aged adults.

J Clin Endocrinol Metab. 2015 Apr

[PMID: 25831477]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

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